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知らないと損する生命保険の賢い「やめどき」と「やめ方」

解約しないほうがいい「お宝保険」も
週刊現代 プロフィール

東京プロビジョン代表取締役の都倉健太氏は次のように解説する。

「'80~'90年代初めには、予定利率が5%を超える、いまでは考えられないような高利回りの終身保険が販売されていました。いわゆる『お宝保険』と呼ばれるものです。

この低金利時代では、保険を解約して貯金や投資信託に回しても、お宝保険の返戻率に優るほどの運用をすることは難しいので、継続しておいたほうがいいでしょう」

子供が独立したら解約

それでは、定期タイプの死亡保険はどう考えるのがよいのか。元本割れのリスクもなく、契約期間も10年単位のものが多いため、ある意味で「やめやすい」保険といえる。

「終身保険の定期特約と同様に、住宅ローンの完済などライフイベントごとにやめどきを見計らいましょう。1000万円以上の死亡保障なら、たとえば子供が独立したら解約、両親が健在なら自分が死んだあとの介護を考えて、満期まで待ちましょう。

もし契約者(夫)が会社員なら、たとえ亡くなったとしても奥さんに遺族年金が出る。それだけで暮らしていけるなら、死亡保険は必要ありません」(前出・山本氏)

死亡保険以上にいま加入者を伸ばしているのが、収入保障保険だ。掛け捨ての定期保険だが、最大の特徴は年々保障額が下がっていくこと。そのぶん保険料を安く抑えられるメリットはある。

ファイナンシャルアソシエイツ代表の藤井泰輔氏は収入保障保険について次のように解説する。

「60歳以降も契約を続けることができる商品もありますが、子供が独り立ちしたあとも、払い続けている人が結構多くいます。満期直前では保険金は200万円程度になっているので、その金額を必要と感じなければ解約してもいいでしょう」

 

収入保障保険と同様に加入者が急増しているのが、がん保険である。がんの治療のなかには健康保険の適用外となる先進医療も含まれ、将来への不安を抱える人も多い。

だからこそ、どの保険が損をしないのかを見極めなければならない。前出の都倉氏は語る。

「がん保険の保障内容は年々新しくなっていますが、20年ほど前のがん保険は早めに見直したほうがいいでしょう。というのも、古いタイプのがん保険は、診断給付金が一回しかもらえないものがあるからです。

また、上皮内新生物(粘膜層にできるがん)のように、以前は見つかりにくかった初期のがんが早期発見されても、古いタイプのがん保険だと支払いの対象にならないケースもある」

もし新たにがん保険に入った場合、加入から90日の待機期間は、がんと診断されても給付金が出ない。親類にがんになった人が多いなどの理由でがん保険が必要だと思っても、ただ入るだけで安心してはいけない。

将来への不安を感じて介護保険に加入している人も多い。だが、専門家からは「民間の介護保険は役に立たないものが多い」と厳しい指摘もある。

保険相談室代表の後田亨氏は次のように語る。

「50代の人なら、一般に介護保険が役に立つ機会は20年以上先のことになるわけで、保障内容が時代に合わなくなる可能性も懸念されます。遠い先の自分にピッタリの保障額を得られる保険を現時点で選ぶことは難しいはずなのです」

外資生保B社の介護保険は、要介護認定を受けたときに一時保障金が500万円支払われる。だが、50歳男性が終身払いで加入すると、75歳までに払い込む保険料も500万円になってしまう。おまけに要介護状態と認められてから180日以上経たないと保障金がもらえず、契約者にはうまみのない設定である。