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トランプ大統領就任100日を呪うドイツメディアの「思考停止」
彼が当選した原因は何だったのか…

まだ就任3ヵ月なのに…

4月29日、トランプ大統領就任100日に因む報道が、ドイツの多くのメディアに載った。それが、どれもこれも究極のこき下ろし。

トランプ大統領は、その前日の28日、「私の政権最初の100日は、アメリカ史上最大の成功」と大袈裟なことを言っており、これはこれで少し鼻白むが、しかし、メディアのやった「悪口オンパレード」も尋常ではない。大統領選の前の激しいバッシングが、未だに続いている。しかも、ドイツという「外国で」!

私の知り合いのドイツ人は、「これって、一種の内政干渉じゃない?」と首を傾げていた。

「大統領に反論すると、侮辱を受ける」、「好ましくない報道は、フェイクニュース」、「問題は、この大統領が真実を重要だと思っていないこと」などは、第1テレビのオンラインニュースの見出し。偽情報のチェックを専門としているインターネットのサイト“PolitiFact”によれば、トランプ大統領の選挙戦中の発言の70%は正しくなかったという。

第2テレビのオンラインニュースでは、トランプ大統領は「ツイッターとゴルフでは最高」という皮肉なタイトル。内容は、「彼はまったくの役立たずで、議会で何も通せなかったし、大統領令は差し止め」。

過去の大統領の伝記を書いている歴史家のロバート・ダレクは、「私がトランプ氏に成績を与えるなら6だ」。6というのはドイツでは最低の点数で、もちろん進級もできない。第2テレビの見解では、「米国民の多くも、やはり彼に6を与えるだろう」。

まだ就任3ヵ月なのに、この評価は時期尚早ではないか。

 

トランプ支持層は本当にバカなのか?

トランプ大統領は、29日、ペンシルヴェニアで開かれた支持者の集会に飛んだ。それを第2テレビのニュースは、「今週末は気分転換のため、いつものフロリダのゴルフ場ではなく」と皮肉っぽく書いた。しかも、それに続く文章が興味深い。

「普段なら、家畜の競売と恐竜の博物館しかないところで、トランプは就任100日を祝う」

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これでは、トランプ支持者だけではなく、ペンシルヴェニアの住民まで侮辱しているのではないか。なぜ彼らがトランプ大統領を選び、メディアを憎んでいるのかという構造が、よくわかる話だ。

また、シュピーゲル誌もトランプ氏には冷たい。オンラインに掲載された記事によれば、「ポピュリズムで装った独裁的な冷たさに、支持者は残念ながら後になって気付くだろう」と不吉な予言をしている。