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不正・事件・犯罪

山口組分裂の舞台裏と、乱れ飛ぶ「怪情報」

カネを巡るトラブルは本当か

怪情報ではあるが…

「織田(絆誠・神戸山口組若頭代行)を始め、一部の幹部が携帯の電源を切って、連絡できんようになった。出て行くつもりか」

こんな一報が、4月28日夜、神戸山口組の幹部から寄せられ、翌29日に開かれた緊急幹部会で、反乱の詳細が明らかとなった。井上邦雄組長が、最も信頼を寄せ、最高幹部に抜擢していた織田若頭代行の離反である。神戸山口組内の最大組織で、織田若頭代行が副組長を務める山健組から30数組織を引き連れて離脱していた。

翌30日、神戸山口組は全体会合を開いて、織田若頭代行と、付き従った四代目真鍋組の池田幸治若頭補佐を絶縁処分とした。同日、両氏は、尼崎市内の施設で会合を開き、織田氏を代表、池田氏を本部長とする「任侠団体山口組」を結成した。

目まぐるしく事態が動き、六代目山口組、神戸山口組、任侠団体山口組と三分割した山口組の今後について情報が錯綜するなか、乱れ飛んだのはカネにまつわる話である。真贋定かでない怪情報としてお伝えしたい。

「織田は、六代目山口組にカネで転がされた。当面、組を出る支度金に3億円。組織が発足して順調に行けばさらに2億円。カネを出したのは、名古屋の弘道会」

流れているのはこんな話だ。この5億円を10億円とする説もあるが、要は、司忍六代目の出身母体である弘道会が、武闘派で、地方の神戸山口組組織を激励のために全国行脚するなど実行力もある織田氏を、カネで取り込んだという説である。

 

右腕となった池田本部長も同様だ。

「池田は、保釈金などに使う急ぎのカネ7000万円を、神戸山口組と親密な組織から借りていた。その取り立ての代行をやっていたのが織田で、一緒に神戸山口組を出る条件が、池田の借金を織田が被ってチャラにするというものだった」

カネに汚いというイメージを刷り込もうという趣旨なのかも知れないが、カネに関しては井上組長も攻撃を受けている。

任侠団体山口組は、30日の発足後、異例の記者発表に踏み切っているが、離脱の理由として①金銭の吸い上げ、②井上組長の出身母体のひいき、③井上組長が進言諫言を聞かないこと、という三つを上げている。

第一の離脱理由がカネ。神戸山口組を一昨年8月、離脱する際の最も大きな理由が、下部組織から月85万円の上納金だけでなく、ミネラルウォーターをはじめとする物品を販売してカネを吸い上げ、しかも情報統制と行動監視で直参(直系組長)を徹底的に従わせる「名古屋方式」への反発だった。

そのために神戸山口組は、上納金をポジションによって幅を持たせ、月30万円~10万円に引き下げたが、その他にいろんな名目で徴収、結局、かつてより高くなったという。しかも払えなければ組事務所を取り上げるなど、カネに関するシビアさは、六代目山口組以下だと、池田氏は会見で不満を口にした。

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