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企業・経営 ライフ
鈴木敏文セブン&アイ元会長「流通崩壊? 私ならこう解決する」
変化を当たり前と思え!

「当たり前のことですよ」

「流通崩壊? そんな大げさなものではないと思いますよ。

アマゾンとヤマトの問題(当日配送やドライバーの人手不足)もそう。今、物流業界は『転換点』なんて言われているけど、要するに、時代が変わっていくにつれて、消費者のニーズも変化しているだけ。当たり前のことですよ」

こう語るのは、株式会社セブン&アイHD元会長で現在、名誉顧問の鈴木敏文氏だ。

突然の会長引退劇から1年が経つ現在も、本社からほど近くにあるホテルニューオータニに個人的なオフィスを構え、そちらに毎日出勤している。

御年84歳になる鈴木氏だが、今でも週に一回は自宅付近のセブンイレブンに買い物に訪れ、店舗の様子や商品のチェックを欠かさない。

 

4月中旬の午前11時頃――。

鈴木氏がしっかりとした足取りで入店すると、入り口近くにいた若い女性店員がすぐに気付いて笑顔で挨拶。店員は、カゴを持ちながら鈴木氏に付き添うようにして店内を巡り、時折、鈴木氏の質問に答えていた。

15分ほどかけてじっくりと店内を回ると、鈴木氏はプライベートブランドの「金の食パン」やおにぎりなど、大量の食品を購入。大きなレジ袋2つを手に携えて、店を後にした。

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帰り道、本誌記者が取材を申し込むと「少しだけなら」と承諾してくれた。

――今後、日本の流通はどうなっていくのでしょうか。

「小売物流は、これからもっと変わっていくと思いますよ。昔、街中にはたくさんの商店があって、モノが売れる時代が来てからスーパーマーケットができるようになった。

だから、みんなは『これからはスーパーの時代だ』って言ってたけど、でも僕はそうじゃない、と思ってセブンイレブンを作った。当初はみんな冷ややかな目で見ていたけど、今やコンビニは欠かせないものになった。

つまり、変化を当たり前と思わなきゃ、小売りや流通ビジネスはやっていけないんですよ」