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政治政策 中国
北朝鮮情勢緊迫の陰で、習近平の「強権政治」が着々と進行中!
フェイクニュースよりも怖い「中国夢」

ついに北朝鮮有事か!?

いまからちょうど2週間前の4月11日、中国全土で一斉に次のような「ニュース」が、WeChat(中国版LINE)で拡散された。

〈 韓国KBS通信社の速報! 北朝鮮の最高司令官である金正恩将軍が、今朝早くスポーツジムで、ボディガードの朴関金昌(37歳)に撃たれて重傷を負い、病院に運ばれた。朴はその場で射殺された。

その後、朝鮮人民軍次帥の崔竜海将軍が平壌テレビで「政権継承」を宣言。国境付近では緊張が続いている。また平壌に24時間の戒厳令を敷いた。まもなく核実験も行うという 〉

よく読むと、テレビ局のKBSが通信社になっていたり、元帥の金正恩が将軍に、朝鮮中央テレビが平壌テレビに変わっていたりして、フェイクニュースであることは一目瞭然だ。

それでも、記事には本物の崔竜海次帥の写真が添えられていたりして、「すわ、ついに北朝鮮有事か!?」と、中国人は色めき立ったのだった。

金正恩〔PHOTO〕gettyimages

思えば、2013年の年末にも、「金正恩逮捕!」というフェイクニュースが中国のネットに流れた。その時は、叔父の張成沢党行政部長を処刑した罪で、血まみれになった金正恩が、両腕を屈強な警官に掴まれて、刑場に引かれていく写真が付いていた。

なぜこんなものが出回るかといえば、それはひとえに中国人が金正恩委員長をバカにしているからだ。

かつて中国人は金正恩を「金三胖」(ジンサンパン=金家の三代目のデブ)と呼び、「金三胖」をあげつらうサイト「金正恩bar」には10万人も参加。「金三胖がいかにアホな指導者か」を、日々論じていた。

 

ところが2015年10月10日の朝鮮労働党創建70周年で訪朝した劉雲山常務委員に北朝鮮が猛抗議したことで、中国のネット上で「金三胖」は使用禁止用語となり、検索不能となった。すると今度は、「金四胖」(ジンスーパン)なるニックネームで再登場。その意味するところは、「金三胖時代よりさらに一回り太ったので金四胖」なのだという。

中国のネットで「金四胖」を検索すると、100万件以上ヒットし、書くのも憚られるような内容が満載だ。それらを見るに、上記のフェイクニュースが万一、現実のものとなれば、中国人は歓喜すること間違いない。

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