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"地雷"も簡単に避けられる!「イデコ」を正しく使って得しよう
節税メリットだけじゃない

正しい使い方が普及していない「イデコ」

確定拠出年金は、昨年、法律が改正されて、利用可能者が大幅に拡がった。特に今、個人型確定拠出年金、愛称「イデコ(表記は「iDeCo」)」が関心を集めている。

イデコは、課税される所得がある人(60歳未満)にとっては、是非利用したい制度だ。

最大のメリットは、掛け金が所得控除されることであり、例えば年金が厚生年金だけの会社員が、自分でイデコを始めて、最大限に掛け金を積むと(毎月2万3千円が上限。年間で27万6千円が所得控除される)、年収が500万円くらいなら、毎年約8万2千円程度の税金をほぼ確実に節約できる。

この他、公務員の場合はもともと年金が手厚いが、上限毎月1万2千円、年間14万4千円が所得控除になるので、自分の税率に応じて、年間何万円か得をすることになる。これは、生命保険料控除(年間6万円)よりもずっと効果が大きい。

このように「得」な制度なので、使うといいのだが、世間ではもっぱらこの節税メリットばかりが強調されていて、正しい使い方の普及が進んでいない印象を受ける。

正しく使えるか否かで、例えば、運用残高が100万円に対して(典型的なケースならざっと4年でこれくらいの額になる)、年間で数千円から2万円くらいの差が生まれる。この差は運用金額と共に拡大するし、毎年積み重なるのだから、相当の額になるはずだ。

 

運営管理機関の選び方

イデコを始めようとする場合、取り扱い金融機関(「運営管理機関」と呼ぶ)をどこにしようか迷う方が多いのではないか。

運営管理機関をどこにするかは、例えば「iDeCoナビ」といったイデコ情報を紹介するホームページで複数の金融機関を比較するといいが、ポイントは、(1)口座管理手数料と運用商品の「運用管理費用」を合計したコストと、(2)選びたい運用商品にいいものがあるかどうかだ。

口座管理手数料は、どこの運営管理機関でも国民年金基金連合会向けの管理費用と口座データを管理する金融機関のものを合わせて毎年約2千円の費用が掛かり、この他に、運営管理機関が毎月ゼロ〜数百円の手数料を取る。

運用商品については、「外国株式(先進国株式)のインデックス・ファンド」一択で決め打ちして、運用資産残高をたとえば100万円としていくら掛かるかを(年率0.3%なら3千円という調子で)、口座管理手数料に足し込んで、「年間手数料コスト」を比較するといい。

具体的な社名までは挙げないが、このような比較を行うと、年間の合計手数料コストが5千円未満の会社が数社ある一方、8千円前後のコストになる会社が多数ある。

目的は、効率よくお金を増やすことなのだから、どちらを選ぶといいのかは明白だろう。

イデコの入門書を読むと、「使い勝手も大事」だとか、「相談できる相手が必要かどうかも考えて」など、手数料コストが高い会社も検討対象に入るかのような「ぬるい」書き方をしているものが少なくないが、これは、著者が金融機関に嫌われたくないためだろう(セミナーの講師に呼んで貰うと、いい稼ぎになるのだ)。