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ライフ 週刊現代

急増する「死後離婚」。手続きはこんなに簡単だった

夫との「すべて」を断ち切りたい人へ

必要書類はA4一枚

「去年から実際に、『どうすれば夫の親族との関係を解消できるのか』という相談が数多く寄せられるようになりました。役所の戸籍課にも、問い合わせがあるようです。

介護関係の悩みも多いのですが、義父がおカネの無心に来る、義理の兄弟が警察の厄介になったといった相談も寄せられます。親族、姻族の悩みというのは昔からあるものですが、法律の上で縁を切ることができると認識している人が増えてきたのでしょう」

こう語るのは、夫婦問題・離婚問題の相談を請け負うHaRuカウンセリングオフィスの高草木陽光氏だ。

 

死後離婚とは正確にいうと離婚ではない。離婚には夫婦の同意が必要だが、夫がすでに亡くなっている場合、そのような必要はないからだ。

「実は夫の親戚との関係を終了させるのは、とても簡単です。姻族関係終了届というA4の書類を一枚、役所に出すだけで完了です」(高草木氏)

手続きするのは本籍地、もしくは住所地の市区町村役場。戸籍謄本、死亡した配偶者の戸籍謄本(死亡記載のあるもの)、認め印(三文判で可)さえあれば、ただちに成立してしまう。

「姻族関係を終わらせたとしても、相続した遺産や遺族年金は変わらず受け取ることができます。

書類の届け出は、配偶者の死後であればいつでもかまいません。提出期限がないのです。姻戚関係に悩んでいるからと、お守りのように鞄に忍ばせておく人もいます。

『いざとなればいつでも他人同士に戻れる』と知るだけでも気が楽になるものです」(高草木氏)

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姻戚関係を終わらせたことは夫の親族には伝わらない。戸籍謄本をとって調べなければ、絶縁されたことはわからない仕組みになっているのだ。

夫の親戚との関係を整理したいだけであれば、これで済む。ただし、亡くなった夫との関係も含めてすべてをなかったことにしたいのであれば、もう一つ別の手続きが必要になる。姻族関係終了届だけでは夫婦の戸籍がなくなるわけではないからだ。

夫が亡くなった後、姻族関係を断ちたいというほどの人ならば、夫の名字を捨てて結婚前の名前に戻りたいと願うだろう。そんな人にとって必要なのが、「復氏届」だ。

「復氏届を提出すると、婚姻前の名字に戻ることになります。結婚する前の戸籍、つまり自分の両親の戸籍に戻ることになるのです。ただし、すでに両親が亡くなっており、その戸籍自体が除籍されていた場合は、『分籍届』を提出して新しい戸籍を作ることになります」(高草木氏)

また、自分自身は復氏届で元の戸籍に戻ることはできるが、亡くなった夫とのあいだに子供がいて、子供の戸籍や名字を自分と同じものにしたい場合は別の手続きが必要になる。子供を自分の籍に入れるためには、家庭裁判所に子の氏の変更許可申立書を提出し、裁判所から許可が下りたら、役所に入籍届を提出する必要がある。