学校・教育

「数学コトバ」を使えば、アタマがどんどん勝手に論理的に考え出す!

話が巧い人たちは、これを実践していた
深沢 真太郎

「数学コトバ」はこんなにたくさんある

数学が主題の本なのに、主役が明らかに言葉であることに、あなたは少々戸惑っているかもしれません。理由は「数学」のイメージと「言葉」という概念のあいだに距離があるからでしょう。そこで、いまからその戸惑いを消し去る作業をします。

数学とはコトバを使う学問であり、そのコトバをここまでは「論理コトバ」と表現してきました。これをもっと端的なひと言で表現したい。そのため、私はこんな言葉をつくりました。

<数学コトバ>

「数学」と「言葉」のあいだに距離があるのなら、いっそ結合させてしまえばいい。そんな単純な発想ですが、これ以上わかりやすく本質的な表現はありません。数学で使うコトバだから数学コトバ。ここからは、数学を通じて使い方を学ぶことができる論理コトバのことを「数学コトバ」と定義することにします。

 

その定義に従えば、数学コトバは以下の一覧表ようにたくさんあります。これですべてではありませんが、代表的なものとしてはこんなところです。なお、分類の仕方は専門家によって個性があるものと思います。あくまで私の考える分類ということをご理解ください。

堀江貴文氏の大学卒業式でのスピーチ

数学的に伝えている事例を引き続きご紹介します。ビジネスの世界で結果を出してきた人たちは、本当に「数学的に伝える」行為をしているのでしょうか。

まずはマルチな実業家・堀江貴文氏です。

2015年3月の近畿大学の卒業式における堀江氏のスピーチは、当時、話題になったと記憶しています。グローバル化とは何なのか、これからの時代はどう生きていくことが重要なのか、といったことを熱意を込めて語っていました。次はその一部です。内容の賛否ではなく、あくまで伝え方という視点から見てください。

「人間なんて、5年先の未来でさえも予測できません。僕だって予測できません。いまから10年前に、みんながスマートフォンを持って、歩きスマホとかしながらツイッターとかラインをしている姿を想像できましたか? できなかったでしょう? 僕もできませんでした。

だから、未来のことなんて考える意味なんてない。そして、過去を悔やんでいる暇なんて、みなさんにはないはずだ。なぜなら、これからグローバル化で競争激化して(あっという間に世の中は変わっていく=著者注)、そして、未来には楽しいことしかないと思います。それはどうやったら楽しくできるか。それはいまを一生懸命生きることです」

全体的に短文を多用し、しばしば「間」をつくって話をしていました。学生に向けたスピーチのため、わかりやすい伝え方を意識したからではないでしょうか。

引用した部分で堀江氏が伝えたいことは明らかに後半です。その重要な局面で使われているのが数学コトバです。ちゃんと伝えたい。わかってほしい。そんな思いが、話の進行方向を伝える「数学コトバ」になったという解釈は、少々強引でしょうか。

私には、この堀江氏のスピーチが、数学コトバを使って人生の進行方向まで伝えているように思えたのですが。