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酒豪=左利き!? 誰かに言いたくなる「のんべえ」にまつわる小ネタ
下戸の由来に「へぇ~」

日本人のアルコール好き

4月の上旬、今年も桜が満開のシーズンを迎え、各地で花見客が大勢繰り出していた。なかにはつい酒が進んで、ハメを外しすぎてしまった人もいたのではないだろうか。

アジア人は欧米人に比べて酒に弱い体質であるといわれるが、実は日本はかなりの「酒飲み大国」である。'14年にWHO(世界保健機関)が発表したデータによると、日本の年間平均アルコール摂取量は7・2Lで、世界平均の年間6・2Lよりも1L多い。

そんな日本では、アルコールが大好きな人のことを様々な名称で呼ぶ。

たとえば「左利き」。「左利き」の由来については諸説あるが、最も有力なのは「大工」の作法から来ているという説だ。

大工は木を削るとき、右手に槌、左手に「ノミ」を持って作業する。この左手を、大工は「ノミ手」と呼んでいるが、これを「飲み手」とひっかけて、酒好きのことを「左利き」と呼ぶようになったといわれている。

 

ちなみに日光東照宮の回廊にある「眠り猫」の作者として有名な左甚五郎は、ノミを左手で巧みに使う名匠だったが、それと同時にかなりの酒豪だった。ここから、飲み手=左利きの印象が強まったとか。

また酒に強い人を「上戸」、弱い人や甘いものを好む人を「下戸」と呼ぶが、これも由来はいろいろといわれている。なかでも有力な説のルーツをさかのぼると、紀元前の中国までたどり着く。

時は秦の始皇帝の時代。万里の長城には蛮族の襲来に対する警備の兵士がたくさんいた。万里の長城には、「上戸」と呼ばれる寒さの厳しい山上の門と、「下戸」と呼ばれる往来の激しい平地の門があった。

為政者たちは彼らの労をねぎらうために、下戸を守る兵士には疲れを癒やす甘いものを、そして上戸を守る兵士には身体を暖める酒を配ったといわれている。これが転じていまの「上戸」「下戸」の意味になったのだ。

春の陽気に誘われて、なにかと酒の席が増えるこのシーズン。いくら「上戸」でも、飲みすぎにはご注意を。(嶋)

週刊現代』2017年4月29日号より