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後輩が入ってこないけど…東芝2年目社員が語る「何とかなるでしょ」
給料やボーナスは据え置き

悪しき社風

「社員が10万人以上もいるメーカーで、後輩がゼロっていうのは寂しいですよね」

深刻な経営難に陥る東芝の営業部門で働く2年目社員がこう語る。

東芝は、'16年4月~12月期の決算発表を再々延期すると囁かれている。3度目の延期は前代未聞で、上場廃止の可能性すら出てきた。

そんななか、前出の2年目社員が漏らしたのは、意外にものんびりとした社内の雰囲気だった。

「東芝に入社すると、1年目は夏のボーナスの代わりに『入社お祝い金』がもらえるのですが、これはたしかに大幅にカットされていました。でも今期の給料やボーナスが減らされることはないと聞かされているので、とりあえず安心しています。

転職を考えている人は――周りにはほとんどいませんね。技術畑の人は、ほかのメーカーから声がかかるからいいと思うけど、営業は再就職できるアテもないし、リスクが大きい。管理職の人はなおさらです。

私としても、ついこの前入ったばかりなのに、もう一度就職活動をするのは面倒くさいと正直思っています。同期でも、『なんだかんだ大丈夫でしょう』と構えている人が多いですよ」

 

この危機感のなさは、「社員に会社から情報が降りてこない」東芝の悪しき社風によるところが大きい。

「『1兆円超の損失の可能性』とか、『上場廃止のリスク高まる』ってニュースを見て、『ヤバい』と思わない人いないじゃないですか。でも経営陣から特に説明もないから、会社がどれほどのピンチに陥っているか、よくわからない。だから現場は『自分の仕事をこなすしかない』と思ってやっています。

私は今年も『新入社員扱い』の末端だし、東芝は大きすぎてぜんぜん組織が見渡せないんです。

自分の会社が置かれている状況が、ニュースでしかわからないって大丈夫なのかな……だんだん不安になってきました」(前出・2年目の社員)

今年は大卒の採用を再開し、すでにエントリーも始まっている東芝だが、果たして来年、彼に後輩はできるのか。

「週刊現代」2017年4月22日号より