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戦時下の日本兵に重宝された「コンドーム」果たしてその使い心地は?
その名もズバリ「突撃一番」

陸軍のお墨付

最新技術を駆使し、一番薄いもので0・01ミリと質の高さで知られる日本製コンドーム。中国や東南アジアを中心に、需要が伸び続けている。

国産コンドームの歴史は古く、第1号が誕生したのは1909年のこと。この頃はまだ遊郭でしか使われず、品質は相当に粗悪だった。

戦時中の軍隊においても、コンドームは重宝されていた。軍は兵士の健康管理には気を遣っていたが、とりわけ性病はその伝染力の強さから、脚気や肺結核と同様に特別な配慮がなされていた。

陸軍が兵士に配布したコンドームの名前はずばり「突撃一番」。コンドーム国内シェアナンバーワンのオカモトの前身である「理研護謨工業」が製造。紙製の袋に入れて支給され、裏側には陸軍の星のマークが印刷されていた。

あわせて、事後にアソコに塗る消毒薬「星秘膏」も支給されており、陸軍が性病対策に苦慮していたことが窺える。

 

ちなみに、海軍でも同様にコンドームを支給しており、こちらの名前は「鉄兜」。2個ずつ配布していた陸軍より気前が良く、兵士が希望するだけの数を無料で配った。

一時、「突撃一番」を配布していたはずの中国大陸の兵隊の間で淋病の感染が深刻化したことがあり、軍医が調査に乗り出した。

コンドームの先端が射精後の「精液だまり」になっているのはご存知の通り。だが、童貞の兵士たちはその意味がわからず、先端までむりやり性器をねじ込もうとしたために簡単に破れ、病気に感染していたことが判明した。以後、軍用コンドームは精液だまりなしの「坊主型」が主流になったとか。

そもそも、当時のコンドームは現在のように潤滑液に浸されたウエットなものではなく、ゴワゴワした乾燥タイプ。ゴムの質も悪く、厚くて快感が得られず途中で萎えることもしばしばで、装着せずに事に及ぶ兵士が後を断たなかったことも感染が蔓延した一因だった。

誘惑に負け、人が易きに流れてしまうのは、今も昔も変わらない。(岡)

週刊現代』2017年4月22日号より