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ウーバーはどうなるのか〜「世界で最も幸運でない起業家」を襲う危機

いま直面する試練の数々

ウーバー「経営破綻」の危機!?

シェアリングエコノミーをベースにしたビジネスモデルで、民泊サービスの米エアビーアンドビーと並ぶ双璧として急成長を遂げた配車サービス大手の米ウーバーが、企業統治や企業体質の問題から経営破綻の危機に瀕しているといわれている。

2月に、元女性エンジニアが同社でのセクハラ被害を告発したことをきっかけに、さまざまな不祥事や荒れた社内体質がメディアで取り上げられるようになり、有力投資家からも社内改革を急ぐように求める公開書簡が経営陣に送り付けられる事態に発展した。

また、1月に就任したドナルド・トランプ米大統領が、イスラム圏7ヵ国からの入国を禁じる大統領令に署名したことに抗議するタクシー運転手が、ニューヨークのJFK国際空港でストを行った際にも、ウーバーが営業を続けたことで抗議者側と衝突、スマホからウーバーのアプリ削除を呼びかける「#DeleteUber」運動が全米に広がった。約20万人のユーザーがウーバーのアプリを削除したといわれる。

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さらには、アリゾナ州で、知事の認可を得て2月からサービスを開始した自動運転車が衝突事故を起こし、事故直後の横倒しになった車の写真は瞬く間に世界中に拡散されて、同社の自動運転技術へのマイナスイメージが伝播した。

自動運転に関しては、グーグルの親会社アルファベットから訴訟も起こされている。

昨年、ウーバーは自動運転トラック開発ベンチャーのオットーを買収したが、オットーには、アルファベットの自動運転プロジェクトが独立したウェイモ出身の従業員が多い。アルファベットは、元従業員がウェイモの技術情報を流用しているとして、自動運転車開発の差し止めを求め提訴したのだ。

 

そうかと思えば、ウーバーが社内で使用していた「グレイボール」というソフトウエアの存在も発覚した。同社はこれを使い、パリなどサービス提供が禁止されている地域での取り締まりを回避したり、一般利用者を装った競合他社の利用をブロックしたりしていたとされる。

このようなスキャンダル続きの同社に見切りをつけて、多くの幹部社員が同社を去っており、創業者兼CEOのトラビス・カラニックは新たなCOOを募集している。ここまで、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げたウーバーは、今後どうなっていくのだろうか?