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医療・健康・食 ライフ 週刊現代
マラソンブームに医師が警告!いま中高年を襲う「突然死」のリスク
「意外と走れる」その勘違いが命取り

完走すれば達成感はあるだろう。しかし、それと引き替えに寿命が縮まっているとしたら……。市民ランナーが急増し続けているが、雰囲気に流されてマラソンに参加するのは、やめたほうがよさそうだ。

 

報道されない死者

「昨今のマラソンブームにより中高年のランナーが増加していますが、日々訓練を重ねているプロならいざしらず、40歳を超えて、いきなりフルマラソンを始めるのは『自殺行為』と言っても過言ではない。

マラソンは心臓や血管に大きな負担がかかるので、動脈硬化が進んでいる中高年は『突然死』のリスクが上昇します。高血圧や糖尿病のため医者からダイエットを勧められたからといって、長距離を走るのは非常に危険です」

こう語るのは、東京都健康長寿医療センター研究所の青栁幸利氏だ。

現在、日本のランニング人口は全国で約1000万人以上と言われ、空前のブームを迎えている。東京でも、仕事終わりに皇居の周りを汗だくになって走っているサラリーマンの姿をよく見かける。

集団心理に流され、「意外と自分も走れるかも」と思い、軽い気持ちで大会に参加する中高年ランナーは後を絶たない。

だが、あまり報道はされないが、陰では事故が多発している。

'92年~'11年8月までの間に開催された国内のマラソン大会では、なんと127名のランナーが心肺停止に。

昨年、千葉県で開かれた「市原高滝湖マラソン」では40代男性が走っている途中で倒れ、搬送先の病院で死亡。長野県飯田市で開催された「天龍峡温泉健康マラソン大会」('15年)では60代の男性がレース中に「突然死」している。

'07年にスタートし、マラソンブームの火付け役ともなった「東京マラソン」では、まだ死亡事故こそ起こっていないが「あわや」という事態もあった。

'09年、タレントの松村邦洋氏が路上で倒れ、一時心肺停止状態に陥った。幸い、電気ショックを与えるAED(自動体外式除細動器)で緊急処置をして事なきを得たが、あと数分遅かったら死亡していた可能性が高い。