「やわらぎの湯」ホームページより
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福島の「除染基準」をラジウム温泉の被ばく線量と比べてみると…

基準値のふしぎ

同じ福島県内なのに…

福島県田村郡三春町に、「やわらぎの湯」というのがある。ラジウムを含有する放射能泉だ。

ラジウムは1898年にキュリー夫妻が発見した元素の一つで、強い放射能を持ち、医療や理化学の研究にも用いられる。半減期は1600年。

日本中のあちこちの岩石には、ラジウムが多かれ少なかれ含まれている。そして、そこからは常にじわじわと放射性のラドンガスが出てくる。それが溶け込んだのがラドン泉。ラドンの名泉として有名なのは、山梨の増富温泉、新潟の栃尾温泉、鳥取の三朝温泉など。

もちろん、ここ三春の湯にも全国からその効用を聞きつけた多くの湯治客が集う。ホームページを見ると、病気が快方に向かったという喜びの報告がたくさん載っている。

 

放射能泉は、生物の細胞を活性化する働きがあるという。「やわらぎの湯」にはお風呂だけでなく、岩磐浴(岩盤ではない)、そして、飲泉場もある。

飲泉場だから文字通りこの水を飲むわけだが、ホームページにはラドン濃度について「302.5マイクロキュリーで、世界でもトップクラス」と書いてあるのには、ちょっとびっくりした(ただし、実際はマイクロキュリーではなく、10のマイナス10乗キュリーの誤りであると、ある専門家の指摘)。

現在、福島では、皆が神経質になって、すごい手間とお金をかけて放射線の除染をしている。なのに同じ福島の、それも目と鼻の先の三春町の温泉は、高い放射線量を堂々と誇り、それを皆が飲んでいるのである。

このラドンの数値を、前述の単位の誤りを正してベクレルに換算すると「1120ベクレル」となる。

ちなみに、ラドン泉はヨーロッパでも重宝されており、チェコのヤヒーモフには、ずばりラジウム・パレスという絢爛豪華なホテルがあるし、オーストリアのアルプス山中の保養地バート・ガシュタインの温泉は、ラドン濃度1リットルあたり堂々「1900ベクレル」だ。やわらぎの湯より高い。

19世紀にはこれを飲む治療もあったようだが、現在は、泳いだり、洞穴のようなところでサウナのように寝そべったりというのが主流らしい。ラドンを気体として肺いっぱいに取り入れるので、内部被ばくはする。もっとも、それが治療の肝なのだろうけれど。

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