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政治政策 週刊現代 日本

安倍昭恵夫人の中身のない「万能感」がキモチワルイ

「私の力」を勘違いしていませんか?

私の力を世の中のために役立てたい――本人は心からそう思っているようだが、そもそもその「私の力」が「総理夫人」という肩書から生まれていることに、大人なら気づいたほうがいいだろう。

「善意の暴走族」

「昨秋、ある雑誌に、参議院選に出馬した三宅洋平さんと昭恵さんが会ったことについて、やや批判的なコメントを寄せたところ、昭恵さんから知人を通じてフェイスブックで『会いたい』とメッセージが来ました。

何度かやり取りをした後、公邸に呼ばれたので、いろいろ人となりを引き出そうと会いに行くと、批判的なコメントをしたにもかかわらず昭恵さんはニコニコして、『日本の精神性が世界をリードしないと地球が終わる』とか、『大麻の波動が……』とか突飛なことをおっしゃるから、面喰らいました。

しかも、僕の仕事に興味があるから僕を呼んだのかと思ったら、それについてはまったく知らないようで、逆に『なんでも聞きたいことを聞いてください』と言う。自分から呼んでおきながら、なんなんだと思いました。

若干嫌味で、『僕についてはご存じないんですね?』と言うと、『先入観を持たないよう、何も調べずに会うようにしている』と何のてらいもなくおっしゃっていた。戸惑いましたね」

こう振り返るのは、東京工業大学准教授で公共政策が専門の西田亮介氏である。

このエピソードに象徴される通り、真っ当な大人から見れば「世間知らず」を地で行く安倍昭恵夫人。森友スキャンダルでこれだけ世間を騒がせておきながら、自らの行いを省みる様子はない。官邸スタッフが言う。

「騒動が大きくなってからも、昭恵さんは自由気ままにイベントに出席し、『内閣総理大臣夫人付』の官僚たちにiPadで写真を撮らせては、それを得々としてフェイスブックに投稿しています。こんな事態になっても、『自分と関わると先方に迷惑がかかるかもしれない』とはまったく考えないようです。

3月18日には、学者や財界人が集まるイベントに出席するため北海道を訪れましたが、その前にはスキーを楽しんでいます。とても『渦中の人』には見えません」

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どうして昭恵夫人には周りがまったく見えないのか。政治アナリストの伊藤惇夫氏が解説する。

「昭恵さんは関心を持ったことについては、深く考えず即座にアクションを起こすタイプですが、そうした行動のすべてが善意からきている。森友学園の件だって、本人は『あの学校はいい学校だから助けてあげよう』という使命感で動いているから、なぜ否定されたり批判されたりするのか、まったく意味がわかっていないんです。

安倍政権が強力になるに従って、昭恵さんの影響力も本人が意識しないうちに強くなっていたはずですから、本来はそれに合わせて行動をコントロールすべきでした。

しかし、動機が『善意』であるがゆえに抑制が難しい。その意味で昭恵さんは鳩山由紀夫さんと似ています。自分が動くことで世界が良くなっていくと信じる『善意の暴走族』ですね」

 

しかも、第二次安倍政権が誕生してからは、昭恵夫人に「内閣総理大臣夫人付」なる官僚(それを昭恵夫人は「秘書」と呼ぶ)が5人もつき、メディアも「家庭内野党」とはやしてきた。「私が動くことで世界を変えられる」と勘違いし、根拠のない「万能感」が生まれていたのだろう。