Photo by GettyImages
アメリカ
イバンカ・トランプのホワイトハウス入りで勢力図はこう変わる
彼女の権限には制約がない!?

イバンカ・トランプ参上

4月1日、ドナルド・トランプ米大統領の長女、イバンカ・トランプさんがホワイトハウス入りする。

実はその前日の3月31日、ケイティ・ウォルシュ大統領次席補佐官が更迭されている。

オバマ前大統領が施行した医療保険制度改革(オバマケア)を撤廃し、新たな制度に変えるべく代替法案を米議会に提出・成立を目指したトランプ政権は同24日、下院での採決直前に同法案を取り下げ、撤回に追い込まれた。

トランプ大統領が昨年の大統領選で公約に掲げた「オバマケア廃止」は失敗に終わったのだ。

米上下院で多数を占める共和党だが、党内保守派(「茶会」)及び穏健派双方からの反対に遭い、採決を断念せざるを得なかった。日本流に言えば、国会対策(議会対策)を怠った首相官邸(ホワイトハウス)側のドジである。

その責任者は、日本の官房長官に相当するラインス・プリーバス大統領補佐官(元共和党全国委員長)である。ウォルシュ同次席補佐官はプリーバス首席補佐官の身代わりにされたのである。ちなみに彼女は、2月10日にトランプ大統領がフロリダ州パームビーチの別荘「マール・ア・ラーゴ」で主催した安倍晋三首相歓迎夕食会に出席していた。

Photo by GettyImages

ホワイトハウスの勢力図

ところで、ホワイトハウスである。

以前にも指摘したように(『安倍・トランプ会談を下支えした、4人の日本人スペシャリストたち』)、筆者の手元にホワイトハウスのウエストウィング(西棟)の見取り図がある。

1階正面に大統領執務室(オーバル・オフィス)、大統領専用書斎、同ダイニングルームがあり、その西隣にイバンカさんの主人で大統領最側近であるジャレッド・クシュナー大統領上級顧問、その西隣にスティーブン・バノン大統領首席戦略官・上級顧問、さらに西隣にプリーバス大統領首席補佐官の執務室がある。

 

これまた指摘したことだが、トランプ大統領の執務室との近さが大統領の信頼度を表わし、各人の執務室の広さが大統領の評価を示している。

大統領を除き1階で一番広い執務室を持つのは当然、マイク・ペンス副大統領だ。そして2番目がプリーバス大統領首席補佐官。大統領に一番近い距離の執務室にクシュナー上級顧問がいる。

さて、ウォルシュ大統領次席補佐官の執務室はどこにあったのか。バノン首席戦略官の執務室と廊下を挟んだ北側にあった。したがって、彼女の執務室の左斜前がクシュナー上級顧問の部屋だ。

こういうことである。イバンカさんはウォルシュ次席補佐官執務室を使用することになるので、イバンカ・ジャレッド夫妻は至近距離に各々の執務室を持つ。トランプ大統領は書斎から出てダイニングルームを越すと、最初にある左側執務室にクシュナー氏、そして右側の一部屋を過ぎるとイバンカさんが控えているのだ。

まさにホワイトハウスの「トランプ・ファミリー化」である。