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恐怖!地方の人気アナが窃盗犯にデッチ上げられるまでの一部始終

衝撃的な冤罪被害の告白
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この事件は銀行を訪れた女性が封筒を記帳台に置き忘れたことが発端だった。女性はその封筒に現金6万6600円が入っていたと主張し、広島県警に窃盗被害を申告した。

その結果、犯人として疑われたのが、同日に同行を訪れていた煙石氏だった。警察は煙石氏が封筒から現金を抜き取って、その後、封筒を記帳台に戻したというストーリーに基づいて取り調べた。

刑事は我が家にやって来たときから、私を犯人と決めつけていました。それは違うと一生懸命主張したが、もう自分たちでストーリーを作り上げていました。

取り調べも、取り調べと呼べるようなものではなかった。私が懸命に説明しても、取調官は「それだけ言うたら、ちいたあ(少しは)すっきりしたろう」、「気分が楽になったじゃろ」と人を小馬鹿にしたようなことを言うだけで、それを調書に書いてもくれませんでした。

机を叩きながら、「防犯カメラの映像に全部映っとる!!」、「お前が犯人じゃ!!」の一点張りなんです。昔の刑事ドラマの一場面のように、鬼の形相で怒鳴り上げて、私に自白しろと迫ったんです。その時の様子をいま思い出すだけでも恐ろしく、身が縮み上がる感覚もいまだに消えません。

 

証拠がなくても有罪

そうかと思うと、
「金を盗ったと認めれば、ここをすぐに出られる。窃盗は大したことではない。初犯だから刑も軽い。人の噂も七十五日、みんなすぐに忘れる。すぐに社会復帰できる」
と自白を誘導したりもしました。

当日の記憶がほとんどない中で、何度も「防犯カメラの映像に映っている」と言われると、変なもので……まさか本当に映っていたらどうしよう……と不安になり、恐ろしくなってくる。妙な心理になっていくのです。

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後に煙石氏が見た防犯カメラの映像は、煙石氏が封筒から現金を盗んだと主張するには、あまりに不鮮明なものだった。また、現金を盗んだとされる封筒からは煙石氏の指紋は検出されなかった。

だが、検察は刑事の言い分を鵜呑みにして煙石氏を起訴し、広島地裁、広島高裁はともに警察の作ったストーリー通りに煙石氏が窃盗を行ったと「推認」し、懲役1年、執行猶予3年の判決を下したのだった。