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恐怖!地方の人気アナが窃盗犯にデッチ上げられるまでの一部始終

衝撃的な冤罪被害の告白
週刊現代 プロフィール

広島銀行大河支店で女性が置き忘れた封筒の中にあった6万6600円を煙石氏が「窃盗」したというのがその容疑だった。

たしかに煙石氏はこの日、広島銀行同支店を訪れてはいた。だが、それはあらかじめ銀行員に連絡をしたうえで、500万円を引き出しにいったためだという。同支店では顔見知りと談笑もしており、封筒から金品を盗むなど、あり得ない話だった。

留置場の中へと連れて行かれると、そこで持ち物を全て取り上げられて、薄暗いひと部屋に入れられ、鉄格子の錠をかけられました。その後は勾留28日間、名前を呼ばれることはなく「13号」と呼ばれました。

 

部屋は薄暗く、コンクリートの打ちっぱなしの様な壁に囲まれていました。小さな窓がありますが、分厚いすりガラスで外の様子は全く見えない。畳は薄汚れて、ねちゃねちゃしている感じのビニール畳でした。

部屋の奥には、下半身だけ隠れるようになっている半畳ばかりの和式トイレがあり、暗くじめっとした薄気味悪さを感じました。

部屋に一切私物は持ち込めず、毛布一枚と、一巻きのトイレットペーパーだけを渡されました。もちろん腕時計や携帯電話も取り上げられ、外との連絡はできません。

夜9時から朝7時までは、私の日常生活に必要なめがねも取り上げられました。思い浮かぶことや、伝えたい事をメモしておこうにも、机も筆記用具もなく、外界との接触を全て遮断されてしまいました。

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怒鳴り上げて自白を強要

その夜から、理不尽に逮捕・連行された怒り、それに「孤立した」という不安が加わり、一人どうする事もできない混乱した精神状態で「眠ると殺されるのではないか」という恐怖に震えながら、一睡もできませんでした。

気が動転したまま南署の留置場で過ごした翌日、妻と面会。面会できる時間はわずか15分限り。限られた時間の中で、私が窃盗容疑で逮捕された事をテレビの各局・新聞の各紙が、大きく取り上げたことを聞き……悔しいやら、悲しいやら……。

「人生を失った」と悲嘆に暮れました。何もしていないのに「盗みで逮捕」という報道をされ、家族にどれほど辛い思いをさせ、また、友人・知人はどう思っているだろうか……胸が張り裂けんばかりでした。

広島地検での「弁解申し立て」で、お金を盗っていない事を正直に話したにもかかわらず勾留が言い渡され、南署で取り調べが始まりました。