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米・ティラーソン国務長官の外交力は小学生レベルかもしれない

日韓中歴訪で露呈した信じ難い能力不足
近藤 大介 プロフィール

ティラーソン国務長官は、続く韓国で、3月17日に尹炳世外相との米韓外相会談を行った後、共同記者会見を開き、次のように述べた。

「いまや北朝鮮の脅威は、近隣諸国ばかりかアメリカや他の国の脅威にもなりつつある。北朝鮮を平和的に安定させようというこの20年の努力は、失敗に終わった。アメリカは1995年以降、北朝鮮への助力に13億ドルを費やした。だが北朝鮮は、核兵器を開発し、弾道ミサイルを増強させ、アメリカと同盟国を恫喝した。

北朝鮮の脅威が増加した現在、次のことをはっきりさせる。(オバマ政権の)戦略的忍耐は、もう終わりにし、新たな外交安保と経済のステージに入る。すべてのオプションが机上にある。核とミサイルを放棄することだけが繁栄の道だと、北朝鮮は思い知るべきだ。

THAADを韓国に配備するのは、まさにこのためだ。中国の韓国に対する経済的な報復は認識しているが、それは正しい行いではないし、トラブルのもとになる行為だ。中国には、そのような行為を慎むことを求める。その代わり、中国には、エスカレートする北朝鮮の脅威に向き合うことを促していく」

 

このように、3月から4月に史上最大規模の合同軍事演習を行っていることもあって、ティラーソン国務長官は米韓一体をアピール。合わせて、THAADの正当性を述べ、中国に対しては韓国イジメを止めるよう呼びかけた。

〔PHOTO〕gettyimages

「深い溝」が浮き彫りに

だが、この米韓外相会談&共同記者会見の後、物議を醸す「事件」が起こった。ティラーソン国務長官はあろうことか、尹炳世外相主催の夕食会をキャンセルしたのだ。

この真相はいまだに謎だが、3月18日に、ソウルから北京へ向かう国務省専用機の機内で前述のマクパイク記者が行った独占インタビューによれば、次のように答えている。

マクパイク:「韓国紙は、あなたが疲労困憊でディナーをキャンセルしたと書いている。しかもあなたは韓国よりも日本で長く過ごしたとも書いている。一体何が起こったのか?」

ティラーソン:「韓国側はわれわれをディナーに招待していはいなかった。だがギリギリになって、それでは対面が立たないことに気づき、私の疲労のせいにして発表したのだ」

マクパイク:「それでは、彼らは嘘つきってこと?」

ティラーソン:「それが彼らの説明だということだ」

マクパイク:「分かったわ」

ティラーソン:「でもちゃんと夕食は食べたから」

マクパイク:「誰と? あなたのスタッフと? 分かったわ」

ティラーソン:「そういったことはホスト国が決めるものなのだ。訪問者は決めない」

つまり、米韓が互いに責任を押し付け合っているというわけだ。一方では、史上最大規模の合同軍事演習を実施中というのに、実際にはトランプ新政権と韓国との間に、深い溝があるということだ。

それはもしかしたら、「大統領になったらアメリカよりも先に北朝鮮を訪問する」と公言している親北反米の文在寅「共に民主党」前代表が、5月9日の大統領選挙に勝利する瞬間が近づいていることとも関係があるのかもしれない。

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