野球
【春のセンバツ】プロのスカウトが注目する8選手を見逃すな!
早実の清宮だけじゃない
週刊現代 プロフィール

野手豊作と言われる今大会、西巻の向こうを張る名手が中国代表にいる。

「いま、どこのチームも打てるショートを渇望していますからね。センバツの活躍次第では、ドラフト1位級の評価まで跳ね上がるかもしれない」(前出・現役スカウト)と評される、宇部鴻城(山口)の嶋谷将平だ。

好守強打の遊撃手。捕球から送球までの早さ、広い守備範囲に加え、高校通算11本塁打のシュアな打撃力も兼ね備える。

昨秋の中国大会では、準決勝、決勝で計8打数7安打と大当たりし、一気にスカウトたちの注目の的となった。

同校の野球部部長で、嶋谷の担任でもある藤永隆士氏が言う。

「彼は、野球に対するこだわりが人一倍で、気温によってバットを替えているんです。金属バットにも伸縮があるらしく、それを気にして暖かい時と寒い時でバットを使いわけている。触ってみてもまったく違いがわからないので『本当か?』と訊ねると、真顔で頷く。

バットのメーカーの人も、そのこだわりを聞いて『イチロー選手ばりだ』とびっくりしていた。それでいて、勉強もよくできる。ただ、野球以外のことには驚くほど無頓着。ファッション感覚のなさを見かねた女子マネージャーが、コーディネートしてあげたこともあった(笑)。真面目一徹なんです」

春の大会の名物と言えば、21世紀枠。ここにもひとりの注目ピッチャーがいる。多治見の右腕・河地京太(3年)だ。

実際に投球を視察した前出のスカウトが言う。

「スリークォーターで、マウンド度胸がいい。秋の段階では135kmくらいだったのが、冬場のトレーニングで体重が大幅に増えて球速も多少は伸びるだろうと。選抜では140kmに乗ってくるかもしれない。どれだけ成長した姿を見せてくれるか、注目しています」

多治見は4年制大学への進学率が8割を超える進学校だが、河地もまた中学時代から学業優秀な文武両道を地で行く生徒だったという。

「定期テストでも学年200人中20~30位くらいには常に入っていました。なにより彼について印象に残るのは、リーダーシップの強さ。

全クラスが出場する校内の合唱のコンクールでは最優秀賞を取りたいということで、積極的に参加したがらない男子生徒に対して時には殴りかかったり、最後には涙をこぼしたりと、熱血漢のところを見せていました。彼のもとで、クラスがよくまとまっていた」(多治見市立北陵中時代の担任・山内啓佑氏)

今の時代、プロの舞台を目指す選手は幼い頃から着々と才能を磨き、中学生ではすでに驚異的な能力を身につけている。

一般的にはまだ無名でも、圧倒的な実力を持つ彼らが、ついに日の目を見るのが、甲子園という晴れ舞台なのだ。

「週刊現代」2017年3月25日・4月1日合併号より