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働き方革命がやってくる

カードゲームのトランプで、大富豪というゲームがある。基本ルールでは、2が一番強く、A、K、Q、J、10、9…と続き3が一番弱い。場に出ているカードよりも強いカードを出していき、手元に残るカードが速くなくなった人が「大富豪」になり勝つゲームだ。何度も続ける過程で、大富豪は貧民とカードを交換してより強いカードをそろえていくことができる。

そのトランプの大富豪に、「革命」というルールがある。ネットで調べたところローカルルールにより若干異なるようだが、たとえば全てのマークの同じ数字を4枚同時に出すと、その瞬間から基本ルールの基準が逆転する。つまり、3が一番強くなり、4、5、…J、Q、K、A、2と強さの順番が逆転するのだ。

これが起こると、もともとのルールで着々と戦略を立てていた人たちが慌て出す。それでも、ある瞬間から決まったルールで闘わざるを得なくなる。いままで弱いと思っていたカードを急に集めたくなるわけだ。

政府、そして企業の「働き方改革」の動きを見ていると、そろそろ「革命」が来るな、と思う。

今まで、企業の人事やダイバーシティ推進室の担当者は「働き方改革」を自社でどう説得し、進め、浸透させるかを悩んでいた。その枠組み下では、「新しい働き方」をする意欲のある人や手上げで希望する部署の人がまず実験してみて、効果を実感すること(リクルートの全社在宅勤務など)や、残業を減らすことにインセンティブを与えて部署ごとに競わせ、ノウハウを共有する(SCSK)などの事例が効果を上げてきた。

でも、たぶんこの1年以内に、経営者がどう考えていようが率先してやりたい人だろうが何だろうが、ルールが変わる。政府の上限規制が導入される可能性がある。そしてそれに先んじて、大企業が動き始めている。

昨年12月、朝日新聞が主催したフォーラム「CHANGE Working Styleシンポジウム」では、カルビーの松本晃会長や資生堂の魚谷雅彦社長、サントリーホールディングスの新浪剛史社長らが集まり、「働き方改革を」と声をそろえた。足元では電通過労自殺事件も受け、マスコミなど動きの鈍かった業界も動き始めている。早晩、あなたの会社にも革命は確実にやってくる。