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ランニングの常識は間違いだらけ!苦しいペースで走っちゃダメな理由
ダイエットにも効く科学的メソッド

本来、走ることは、決して苦しい運動ではありません。誰でも持っている「走る才能」を100%発揮するには、フォアフット着地で、ラクなペースで走ること。「スロージョギング」から始めれば、一流ランナーと同等のスキルが簡単に習得できます。

準備運動も筋トレもいらない、膝や心臓への負担もない。それでいて、消費カロリーはウォーキングの2倍。初心者から、サブスリーを目指す上級者まで、弱点を克服し、確実に結果を出すノウハウを徹底解説。

20年間で効果を実感した「走り方」

・フルマラソンを完走したい
・健康のために走り始めたいと思っているが、体力に自信がない
・走れる距離をもっと伸ばしたい
・レースのタイムが伸び悩んでいる
・ランニングでダイエットしたい
・サブスリーを狙いたい

……「ランニング」と一口にいっても、レベルも違えば走る目的も人それぞれ。解消したい悩みにもさまざまなものがあるでしょう。

ですが、走ることへのそうした悩みのすべてを解消できる走り方があります。

決して苦しくなく、ウォーキングの2倍ものカロリーを消費できて、効率よくダイエットができる。走れる距離も次第に伸びていき、これまで走ったことのない人でも、最短で3ヵ月あればフルマラソンを完走できる。タイムも伸びていき、本格的にレースに取り組んでいる方であれば、サブスリーだって夢ではない。

さらにいえば、血圧や血糖値を下げたり、脳の認知機能を向上させるなど、健康にも大きなメリットがあることが次々と明らかになってきているランニング方法なのです。

特別なスキルは必要ありません。ちょっとしたコツをつかむだけで、誰にでもマスターできます。本書では、そんな走り方を、どなたにもわかりやすく紹介していきたいと思います。

こうお話しすると、「そんな都合のよい話があるわけない」と思われてしまうかもしれません。ですがこれは、私自身が47年にわたって研究し、運動生理学の観点からその効果を科学的に実証してきたものです。

その走り方を「スロージョギング」と名付け、現在も研究を続けています。

ぜひ皆さんには、 されたと思って、とりあえず始めてみていただきたいと思います。必ず結果が出るはずです。

なぜここまで自信を持っていえるかというと、私も研究をしながらスロージョギングを20年間続けてきて、効果を体感しているからです。

少し個人的なことをお話しさせていただくと、私が初めてフルマラソンのレースに出たのは37歳のときでした。学生時代から運動生理学を専門として研究をしていたのですが、このときは運動のストレスとホルモンの関係を調べるために、自ら実験台になったのです。

練習を数ヵ月間積み、本番に挑みました。タイムは4時間11分1秒でしたが、走り抜いたときには疲労困憊。地獄を味わうような苦しさで、もう二度とフルマラソンのレースには出場するまいと決意したほどでした。

それから9年後。日常的にランニングは続けていましたが、研究の忙しさにかまけて、走る量は週に4~5㎞くらいでした。お酒も飲むようになっていたので、気づいたときには体重が10㎏も増加。さらに健康診断では、脂質異常症も見つかってしまうというお恥ずかしい状況だったのです。

減量をしようと思っていた矢先、1965年のボストンマラソンで優勝された経験も持つ重松森雄さんから頼まれて、彼の駅伝チームのアドバイザーを務めることになりました。運動生理学の観点からトレーニング方法などを指導するため、改めて関連文献を読み直したのです。