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働き盛りのがん闘病記(5)~「末期がん」の私の身に起こっていたこと

ほぼ同時進行ドキュメンタリー

9ヵ月にわたる休載を経て、人気連載「働き盛りのがん闘病記~ほぼ同時進行のドキュメンタリー」がついに復活! この間、著者の身にいったい何があったのか? 作家の朱郷慶彦さんが綴る、ほぼリアルタイムで進行する闘病ドキュメンタリー第5回

(第1回はこちら

Yahoo!知恵袋で自分の名前を発見?

「ほぼ同時進行ドキュメンタリー」と銘打って始まったこの連載ではあったが、2016年5月4日の掲載をもって、現在(今この稿を書いているのは2017年2月5日)まで、約9ヵ月も休載のままとなっている。

もちろん人間が9ヵ月にわたって生きるということは、それだけで9ヵ月分の経験を積んでいるわけであり、さらには中咽頭がんの末期患者ともなれば、その間の変化は大きい。症状の変化もあれば、心境の変化、様々な治療法の体験談もたまっているに決まっている。

それをほぼ同時進行ドキュメンタリーとして書いていくのが、この連載の意義だったのではないかと言われれば、まさにその通りである。

先日、Yahoo!知恵袋で私の名前が出ていると知人から連絡があった。どれどれと、教えてもらったURLにアクセスしてみると、下記のような質問があるではないか。

質問(2016年7月21日投稿)「とあるがんになった作家さんの現状を知りたいです。 今年(2016年のこと。編集注)1月か2月頃、ヤフーのどこかの記事にのっていたのですが、咽頭がんか何かになって、発覚から告知までが第一部で、そのあとセカンドオピニオンが第二部で、今後も経過と共に記事を書いていくとしていたのですが、それ以来ぱったりなので、続きの記事が気になっています。がんで父親を亡くしている私からすると、とても本人は他人事でひょうひょうとしそんなに強がらなくてもいいのにという書きっぷりでした。名字に「牛」という字が入っていた気がします。年齢は50代くらい?男性です。連載は何かのビジネス雑誌でもやっていた気がします。(名前を忘れました!)どなたかご存じの方いらっしゃいますか?」

 

朱郷の「朱」の字を「牛」に間違っている以外は、完璧な質問である。私がいかに売れない作家であるかということまで、そこはかとなく伝わってくる名質問である。

かのYahoo!知恵袋で、名指しで(牛だったけど)近況を尋ねられたら、こりゃあ黙っていられない。私も伊達に神田の水で産湯につかったわけじゃない。ここは一つ、本人が答えてあげようじゃありませんか。

えっ、お前、浅草生まれで埼玉育ちなんだから神田で産湯につかってないだろうって? だから言ってるでしょう、神田の水で産湯につかったわけ “じゃない” って。

さて、9ヵ月経っても相変わらず馬鹿なのは置いておくとして、まずは読者の皆さんには、この休載期間に起きた出来事を、報告しなければならないだろう。

9ヵ月間も連載を中断していた理由……はっきり言って、それどころじゃなかったのである。

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