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政局
正直、安倍一強にはもう飽きた…小池百合子という「新たな選択肢」
うねる国民の声、政界の空気は一変!?

あらゆる物事が、彼女を中心に動き始めた。すべてが彼女の「味方」をしているように見える。この勢いはそう簡単に止められないし、何より国民が、このまま一気に上りつめることを期待している。

「妖怪」が動き出した

「恐ろしいのは、小池新党の国政選挙への影響です。千代田区長選の圧勝で弾みがついた。夏の都議選は、率直に言って自民党の惨敗になるでしょう。

都議会議員が減れば、東京選出の衆院議員は、選挙運動で陣頭に立つ『飛車と角』を失うようなものです。国会でも議席減は免れない。東京の自民党議員は、それほど選挙に強くないですから」

東京都選出のある自民党国会議員は、懸念を隠さない。彼が続ける。

「例えば1区の山田美樹、3区の石原宏高、6区の越智隆雄、14区の松島みどり、18区の土屋正忠、19区の松本洋平、21区の小田原潔は前回、次点との差が3万票未満。危ない選挙区がただでさえ多い中で、小池新党の刺客が送り込まれれば、どうなるかわかりません。

彼女は安倍総理最側近で、『ドン』内田茂さんとも親しい萩生田(光一官房副長官、24区)さんのところにも、絶対に刺客を立てますよ。東京中が『古い自民党vs.小池新党』の戦いになる」

いまや歴代最強の東京都知事――小池百合子氏の勢いが止まらない。

 

2月5日の千代田区長選では、「小池印」の現職・石川雅己区長が自民党候補にトリプルスコアで圧勝した。しかし、これだけで驚くのは早い。7月2日投開票予定の東京都議選についても、衝撃的な予測が飛び出している。都議会民進党議員が言う。

「先日、選挙区内で世論調査を行ったところ、都民ファーストの会東京都議団、つまり『小池新党』に投票する、という人が実に35%もいました。現職の都議がまだ3人しかおらず、目立った活動もしていないのに、です。

小池新党が全42選挙区で候補者を立てれば、都議選は間違いなく彼らの圧勝になる。自民党も激減するでしょうが、うち(民進党)なんか埋没して、数議席取るのがやっとかもしれない。7月までにどう身を振るべきか悩んでいます」

東京都民のみならず、日本中が「もうすぐ、何かが変わる」という予感に躍っている。それは、「小池百合子ならば、停滞しきった古い政治をぶち壊してくれるに違いない」という希望だ。そして前出の議員たちが言う通り、その希望は着々と現実になりつつある。

大阪府知事・市長を歴任した橋下徹氏にも、国民は同じ希望をかけた時期があった。しかし、橋下氏は大阪都構想の住民投票に敗れて身を引いた。「日本中を巻き込めなかった」ということも、挫折した一因だろう。

だが、小池氏がぶち壊そうとしているのは、東京という日本の「一丁目一番地」の権力構造だ。それはそのまま、都庁だけでなく永田町をも巻き込んで大きなうねりとなる。現段階ではまだ、声なき声にすぎない。しかし早晩、熱狂へと変わるはずである。そう、

「小池百合子を総理に」

と国民が渇望するのは、もう時間の問題だ。

安倍政権はまだまだ圧倒的な支持率を保っているではないか、という声もある。確かに、1月以降のマスコミ各社の世論調査では、内閣支持率は軒並み50~60%の高位安定である。

しかし、その中身を見てみると、「支持する」と答えた中で最大の理由は「他にいい政治家がいないから」という消極的なもの。もはや誰も、安倍政権、安倍総理に期待していないし興味もない。一言でいえば、国民はもう飽きている。

小池百合子という「新たな選択肢」が現れたいま、潮目の変化を目の当たりにしている自民党の政治家たちは、気もそぞろだ。

中枢でもすでに駆け引きが始まった。風を敏感に察知して、いち早く動き出したのはもちろん、「政界の妖怪」の異名を取る77歳――。

「二階(俊博幹事長)さんは、千代田区長選では完全に都連を見放して、『勝手にやってくれ』と下村(博文都連会長)さんに丸投げしていた。負けを見越して『小池シフト』に移ったんです。

いまの状況は、二階さんが考えていた中でも最悪のシナリオです。選挙を仕切る二階さんからすれば、都議選前に小池新党だけは作らせないように、『付かず離れず』を演出してきた。

しかし、お咎めなしで済ませるつもりだった例の小池派の自民党区議『7人の侍』を、都議団の反発で昨年末に除名することになって計画が狂い、なし崩し的に新党設立まで許してしまった」(自民党二階派議員)