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格闘技
新生K-1、代々木第2体育館からさいたまスーパーアリーナ進出!
大きな期待と一つの不安

 新生K-1の闘いの舞台が、東京・代々木第2体育館から、さいたまスーパーアリーナへと移ることとなった。
 
 都心でも雪が舞った2月9日、さいたまスーパーアリーナに56人の主力ファイターが集結して開かれた記者会見。そこで2018年3月21日に、さいたまスーパーアリーナ(メインアリーナ=18000人収容)での大会開催が発表された。
 
 加えて、3・21決戦に向けて“ロード・トゥ・さいたまスーパーアリーナ3連戦”と題された3興行も決まっている。日程は次の通りだ。
 
6月18日(日)『K-1 WORLD GP2017 JAPAN ~第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント~
9月18日(祝)『K-1 WORLD GP2017 JAPAN ~初代ウェルター級王座決定トーナメント~
11月23日(祝)『K-1 WORLD GP2017 JAPAN ~サブタイトル未定~
 
 会場はいずれも、さいたまスーパーアリーナ(コミュニティアリーナ=8000人収容)となる。
 
 これまでにK-1が使用してきた代々木第2体育館は、2020年東京五輪に向けて今年から改修工事に入る。そのため同会場が使用できなくなる。また、K-1代々木大会は常に超満員(4000人)。よって、主催者はさらに大きな会場での開催を模索していた。そこで新たな舞台として選んだのが、“格闘技の聖地”さいたまスーパーアリーナというわけである。

“ギャップ”を埋める演出に注目

 さいたまスーパーアリーナをK-1が新たな闘いの舞台とすることに私は大きな期待と一つの不安を感じている。
 
 2014年秋に再スタートを切ったK-1は、多くのファンに支持され、その中でスターファイターが生まれ、あるいは育ってきている。
 
 武尊(フェザー級王者)、卜部弘嵩(スーパー・フェザー級王者)、久保優太、HIROYA、木村“フィリップ”ミノルなど日本を代表するトップファイターたちが常に質の高い闘いでファンを魅了してきた。
 
 これまでも十分に楽しめるイベントであったが、来年3月21日にビッグイベントを据えたことで、さらに闘いのテーマが明確になった。K-1戦士たちが目指すは“3・21決戦”での主役の座。これに向けて“ロード・トゥ・さいたまスーパーアリーナ3連戦”は、これまで以上に熱き闘いが繰り広げられることになるだろう。リング上の闘いには期待が十二分に持てる。
 
 一方、不安な点は、さいたまスーパーアリーナのコミュニティアリーナは、実はリングと客席の設置が難しい空間だということである。
 
 コミュニティアリーナは建物内にあるものの、メインアリーナの外側に位置している。年末の『RIZIN』開催時には、「格闘技EXPO」というイベントが開かれている場所だ。
 
 このコミュニティアリーナで開かれた大会を私は過去に2度、取材したことがある。
 2009年9月の『戦極~第十陣~』(メインイベントは、アンズ・“ノトリアス”・ナンセンvs.泉浩)と翌10年5月の『WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ 内山高志vs.アンヘル・グラナドス』。
 
 その時に感じたのは「客席からの試合の見づらさ」と「熱気のなさ」だった。
 
 客席がひな段になっておらずにフラット。加えて壁の片面がガラス張りになっているために光が会場内に射し込む。そのためにリング上が見づらく、また集中力を高めにくいのだ。代々木第2体育館や後楽園ホールは、すべての席からリング上が見やすい上に、熱気を醸しやすいつくりになっている。だが前記の2大会を見た限りでは、コミュニティアリーナは無駄な空間が気になり、熱気がつくりづらい会場のように思えた。
 
 だが、ここは演出部隊の腕の見せどころか。
 新生K-1が紡ぐ新たなストーリーを凝視したい。