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政治政策 週刊現代
豊洲市場移転「やる」「やらない」でチーム小池が大分裂!
小池百合子の本心は 「もう無理」だけど

移転反対派委員が語る

「私の提案で、経営計画書を都庁に作ってもらうだけでも2ヵ月もかかった。民間企業ならあり得ないことですよ。

仮に安全性が担保されたとしても、経営の面から見ると、豊洲市場はかなり大きなリスクを背負っていると思います。普通なら、こんな過大な投資はできません。怖いから。他の都道府県であれば、もっと適正な額の投資に抑えていたでしょう」

本誌の取材に「個人的な意見ですが」と前置きをしながらも、「豊洲移転反対」の根拠をこう語ったのは、小池百合子東京都知事が設置した「市場問題プロジェクトチーム(PT)」で委員を務める、コンサルタントの菊森淳文氏だ。

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日を追うごとに現実味を帯びる、築地市場の豊洲移転「白紙撤回」。1月31日には築地市場仲卸業者組合の理事長選挙で、移転慎重派とされる早山豊氏が当選し、ますますその気運が高まっている。

しかし「チーム小池」内部は今まさに、豊洲移転の是非をめぐって仲間割れの状況だ。

小池氏の最側近の中では、小池氏を支持する地域政党「都民ファーストの会東京都議団」幹事長の音喜多駿都議が、移転に積極的な立場を表明している。

一方で、かつて小池氏が小泉純一郎内閣で環境大臣を務めていた頃、環境庁官僚として重用された小島敏郎・青山学院大学教授は「移転反対」の中心人物である。小島氏は、本誌が昨年夏から報じてきた豊洲移転「白紙撤回」プランの策定にも深く関わっている。

 

さらに、その小島氏が座長を務める市場問題PTの委員9人の間でも、侃々諤々の議論が続く。都庁関係者が解説する。

「明言している委員こそいませんが、PTでの議論を見れば立場がよく分かります。森山高至さん(建築エコノミスト)、竹内昌義さん(建築士)は反対派のようです。

一方で、佐藤尚巳さん(建築士)、森高英夫さん(日本建築構造技術者協会会長)は賛成寄り。

反対派の中には、『この2人は建設業界の利益代表者なのでは』と言う人すらいます。シンクタンクから来ている菊森淳文さん(前出、ながさき地域政策研究所長)、梶田晋吾さん(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員)は、『採算がとれるか否か』という視点で豊洲の再検証をする中で、しだいに懐疑的になりつつある」

冒頭の菊森氏は、1月末に報じられた、経営計画書の策定を都に提案した張本人。結果、「豊洲に移転した場合、年間100億円近い赤字が出る」ことが判明したのだから「大手柄」と言ってもいいだろう。氏が続ける。

「豊洲市場の最大の問題点は過大なコストです。経営計画書を見る限り、建物の減価償却費を除いても、初年度から年間27億円の赤字が出てしまう。

『赤字は市場の売り上げでカバーできる』という意見もありますが、これは豊洲市場の収入が右肩上がりなら、が前提です。これから何十年もの間、水産物の需要が増え続けるとは思えません。また、今後は仲卸業者が減り、利用手数料収入が予測を下回る可能性もあります。

やはり小池知事が言うように、過去は過去として、新しい目で物事を見る必要がある。私だって、『せっかく作ったのだから』とは思います。しかし、豊洲を使うにしても今のままでは使えないのですから、数百億円の追加投資が必要になるでしょう。いったんストップして、築地を大改修する道だってあるのではないでしょうか」