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国際・外交 アメリカ
ゴルフでは勝ち目のない安倍首相が持参する「お土産リスト」
トランプには「金目」しか通じない

破格の厚遇ではあるが…

安倍晋三首相は2月10日午後(米国東部標準時間)、首都ワシントンのホワイトハウスでドナルド・トランプ米大統領と会談する。

そして日米首脳会談終了後、アンドリュース空軍基地から大統領専用機(エアフォース・ワン)で同大統領と共にフロリダ州パームビーチに向かう――。

トランプ大統領の別荘「マララーゴ」に招待されたのだ。この別荘はトランプ・ナショナル・ゴルフクラブの敷地内にある。同夜、大統領主催の非公式夕食会が催される。安倍首相は念願かなって11日にトランプ大統領と一緒にラウンドする予定だ。

安倍、トランプ両首脳の「ゴルフ会談」は、昨年11月19日付の本コラム(『スクープ!安倍首相がトランプ氏に提案した「再会談の極秘日程」』)でも記したように、安倍首相が11月17日(現地時間)にニューヨーク5番街にあるトランプタワーで会談した際、1月20日の大統領就任式前に再度訪米するのでワシントン郊外の名門バーニングツリー・カントリークラブでプレーしないかと持ちかけたことが端緒であった。

 

このゴルフ談義を理解するには歴史を遡る必要がある。

1957年6月20日、安倍首相が敬愛する祖父・岸信介首相(当時)はホワイトハウスでアイゼンハワー大統領と会談、その後、2人は大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」でメリーランド州ベセスダの件のバーニングツリー・カントリークラブに向かい、ゴルフを楽しんだ。

同日のゴルフを一緒に堪能したのは、ジョージ・W・ブッシュ元大統領(子)の祖父・プレスコット・ブッシュ上院議員だった。当時のスナップ写真が残っている。

その写真は岸元首相がまさにドライバー・ショットを打とうとしているところで、その余白に安倍首相は直筆で「To President Bush」「Our family friendship from past to future」と記してある。

そしてそれを安倍首相は第一次内閣時代の2006年11月、ベトナムの首都ハノイで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際、当時のブッシュ大統領に手渡した経緯があるのだ。

まさに「ゴルフ外交」である。しかし、トランプ大統領が11月に持参した安倍首相のお土産「ホンマのベレスS05ドライバー(ゴールド仕上げ)」の筆降ろしをするのかどうか分からない。

それはともかく、米国の大統領が歴代首相の訪米時にキャンプ・デービッド(大統領専用の山荘)に招いたことはあるが、自宅(別荘)に招待したケースはそう多くない。

直近で言えば、2003年5月に小泉純一郎首相はブッシュ大統領にテキサス州クロフォードの農場、古くは佐藤栄作首相が1972年1月にニクソン大統領にカリフォルニア州サンクレメンテの「西のホワイトハウス」と呼ばれた私邸に招かれた。

その意味では、新政権発足間もないこの時期に安倍首相がパームビーチの別荘に招待されたことは破格の厚遇である。

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