Photo by iStock
企業・経営
金融マンは何のために存在するのか? 他人事は自分事というプライド
ニッセイアセットマネジメントの哲学

資産運用会社のニッセイアセットマネジメントを取材した。日本生命保険の連結子会社で、投資信託等の運用商品を扱い、運用実績も好調だ。日本生命出身の赤林富二社長(56歳)に聞いた。

ニッセイアセットマネジメントの赤林富二社長

金融マンの存在意義

【矜持】

市場では、株式・債券の市場価格と適正価格が乖離することがあります。

たとえば「この企業はもっと成長するはずなのに株価が低い」といった状況です。我々はこの状況を捉え、投資します。

そのためには徹底した調査・分析が必要です。「投資先の事業は社会的課題の解決に結びつくか」「従業員は高いモチベーションを持っているか」「環境問題にどう向き合っているか」などを知ると、長期的に成長する企業かどうかが判断できます。

なぜなら、安定的に成長する企業は、必ず、社会の中での存在意義があるはずだからです。そこに投資し、社会全体の発展を願う――これは金融業に携わる者の矜持でもあります。

 

【感覚】

当社は決算書だけを見て投資先を選ぶことはしません。約20人のアナリストが、投資先企業との面談や実地調査を年間約3500回重ね、情報収集を行います。

たとえば「成績がよい部署は書類が整理整頓されている」といったことがありませんか? 同様に企業の成長過程も、工場の衛生状態や、働いている人の表情など、生の情報から予測できる場合が多いのです。そして、これらを知ることが運用実績の向上に繋がります。

当社の日本株のファンドには、日経平均の利回りを大きく上回るものが数多くあります。これは、地道に企業を訪ね、将来的に伸びる会社を見極め、投資しているからです。

【キミだ!】

忘れられない思い出があります。新入社員の頃、上司の命を受け、海外向けの融資を拡大すべく提言を行ったことがあります。これを発表すると、幹部が私の顔を見て「なぜすぐやらないんだ?」と言うのです。

きっと「わかっていること」と「実行すること」の間には大きな差があるのでしょう。私は「正しいと思うなら自分がやれ!」というメッセージだと受け取りました。

その方は私に「真ん中で神輿を担げ」とも言いました。私はこう捉えました。現場にいれば、日々、改善できることや、いますぐ挑戦すべきことが見えるはず。そして、上司が気付いていないことも多い。ならば、それをやるのはキミだ! と。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら