【PHOTO】gettyimages
メディア・マスコミ

「SMAP本」5冊を一気読みしたら見えてきたもの

解散の寂しさを埋めようと思ったら…

12月31日、惜しまれながら解散した国民的アイドル・SMAP。熱心なファンでなくとも、歯切れの悪さとモノ寂しさを覚えているのではないだろうか。そんな心の空白を埋めるかのように、昨年末から相次いでSMAP関連本が出版されている。

新書として発売された5冊の「SMAP本」を読み、何が書かれていて、また何が書かれていないのかを解いてみた。

(各書影をクリックすれば、amazonに飛びます)

自分たちが悪かったのかもしれない

【大人のSMAP論】

(宝島社新書、2016/12/10)速水 健朗、戸部田 誠、みきーる

<内容紹介>ありがとう! SMAP “革命的アイドル"の奇跡と偉業を語り尽くす!! 第1章 オンリーワン×5=ナンバーワン/SMAPは皇室のような象徴的存在/「妾腹のジレンマ」を背負ったスタート/身近な彼氏であり国民的なアイドル/震災後に国民に寄り添う存在に/SMAPだけが長くアイドルでいられた理由

「SMAP新書」の中で最も早く出版されたのが、この『大人のSMAP論』。三人のライターによる鼎談本である。著者の速水健朗氏は、過去に『ジャニ研! ジャニーズ文化論』(原書房)という本を出版しており、みきーる氏は、『ジャニヲタ談話室!』、『ジャニヲタあるある』など、ファン目線から数々の本を出版。戸部田誠氏は、てれびのスキマという名前でも活動し、過去に『タモリ学』や、『1989年のテレビっ子』などの著作がある。

鼎談方式ということもあり、それぞれにとってのSMAPは? ということから話は始まり、かなり率直かつ軽快に、SMAPに感じていることがポンポンと飛び出してくる。

CMやファッションなど、SMAPと消費について語ったり(速水)、SMAPをとんねるずの系譜で語ったり(戸部田)、それを受けて、「マチャアキや井上順の系譜もあるのでは」と指摘したり(速水)と、話題が次々と転がっていくのも楽しい。この「誰もが共有できる楽しさ」こそが本書の最大の特徴だろう。

今回紹介する5冊の本の中で、女性の著者はみきーる氏一人だが、彼女が『スマスマ』の公開謝罪について触れたくだりで、「あんな悲愴な顔をした5人をカメラの前に立たせてしまったことに対して、ファンの中には『自分たちが悪かったのかもしれない』と自責の念に駆られる人も多かった」「自分に怒りや悲しみを向けてしまう人も多くて」と話しているのが印象的。こうした女性ファンの目線は、ほかの本では見られなかった部分である。

三人の著者がSMAPのドラマの魅力について語る部分など、もっと深く掘り下げてほしいと思うトピックもたくさん出てきたが、対談というスタイルではおさまりきらない部分があるのは当然のこと。今後も、ほかのメディアで、それぞれの論考の続きが読めることを期待したい。