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国際・外交 アメリカ
トランプ新政権が「TPP離脱表明」、日米関係はどう変わるのか
首脳会談の調整が難航する理由

悪夢の始まり?

1月20日正午(米東部時間)、ドナルド・トランプ第45代アメリカ合衆国大統領が誕生した――。予測不可能の、正論・常識が通じないトランプ大統領がどのような通商・貿易政策を打ち出すのか、東京金融市場関係者は固唾を呑んで見守っている。

先立つ1月18日に米上院商業科学運輸委員会の指名公聴会が開かれ、新政権の通商・貿易政策を担うウィルバー・ロス次期商務長官が出席し、共和、民主両党議員の質問に答えた。

 

日本のメディアでは『日本経済新聞』(19日付朝刊)と『産経新聞』(同)が一致して「中国、最も保護主義的」の見出しで報じたのは、前日の17日に中国の習近平国家主席がスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(通称、ダボス会議)で「保護主義にはノーと断言すべきだ」と発言したことについて聞かれたからだ。

中国の最高指導者が米国の新政権の政策を「保護主義である」と牽制することに違和感を覚えるが、ロス次期商務長官が貿易不均衡是正を念頭に「中国は世界で最も保護主義的な国だ」と厳しく批判したのはトランプ新大統領の主張に添うものだ。

日本の市場関係者はロス氏が証言する前、「知日派」であり自らが投資ファンドを運営した同氏がアベノミクスを高く評価してきたことから、公聴会でもそうした趣旨の言及があり、一時1万9000円を割り込んだ日経平均株価反発の好材料になるのではないかとの期待感を抱いていた。

だが、ロス氏証言には日本言及が一切なかった。これをどう見るべきか。結論を先に言えば、非常に良かったということである。

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