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国際・外交 韓国

韓国・慰安婦像設置の仕掛け人を直撃!「いったい目的は何ですか?」

いくらなんでもやりすぎでは?

江戸時代から日韓交流の窓口として栄えた釜山にも慰安婦像が建ち、日韓関係が暗礁に乗り上げている。だが韓国は「次なる一手」を用意していた。それは竹島への慰安婦像設置。仕掛け人を直撃した。

これで37体目

「釜山の日本領事館前に慰安婦像を設置したのは当然の行為だ。今年は続いて、独島(竹島)にも慰安婦像を設置してやる!」

本誌記者にこう息巻くのは、ソウル市を取り巻く京畿道の閔敬善道議会議員(45歳)だ。

'15年12月28日に、岸田文雄外相と尹炳世外相との間で「日韓慰安婦合意」がなされた。それによって韓国が設立した「和解・癒やし財団」に、日本政府はすでに10億円を拠出。現在生存している元慰安婦39人中、34人が支援金の受け取りを表明している。

韓国では、'11年12月、日本政府の謝罪と賠償を求めるデモ活動の1000回記念と称して、ソウルの日本大使館前に、慰安婦像が設置された。

当時、大使館の主だった武藤正敏元駐韓大使が振り返る。

「韓国挺身隊問題対策協議会という市民団体が、勝手に公道の歩道上に設置しました。これは在外公館の品位を傷つけることを禁じたウィーン条約違反であり、道路交通法違反でもあったのですが、韓国政府は撤去しなかったのです」

このため、日本大使館を向いた慰安婦像の問題は、長く日韓の懸案事項となってきた。

それが大きく動いたのが、「日韓慰安婦合意」だった。日本大使館前の慰安婦像を、韓国政府が「適切に解決されるよう努力する」としたのだ。

だが、「日韓合意」から丸1年が経過したいまでも、慰安婦像は撤去されていない。

それどころか昨年末の12月30日、釜山の日本領事館前に、「日韓合意」1周年を踏みにじるかのような新たな慰安婦像が、同じ市民団体によって設置されたのだ。韓国全土で、実に37体目となる慰安婦像だった。

これに対し、年明けの1月5日、安倍晋三首相の堪忍袋の緒が切れた。

この日は、与党・自民党の仕事始めの日で、安倍首相は自民党本部や経済3団体共催の新年祝賀パーティで、浮かれた挨拶をした。

だが首相官邸に戻ると、それまでの晴れやかなお正月気分とは一転して、安倍首相は次々に、外交分野の幹部たちを、首相官邸に呼びつけた。

谷内正太郎国家安全保障局長、北村滋内閣情報官、杉山治樹公安調査庁次長、秋葉剛男外務省外務審議官、金杉憲治同アジア大洋州局長、浅川雅嗣財務省財務官……。

首相官邸関係者が明かす。

「総理は韓国に対して、相当おかんむりだった。

『日本は10億円を拠出し、合意事項を誠実に履行してきたではないか。日韓合意は、慰安婦問題に対する「最終的かつ不可逆的解決」ではなかったのか』

そこでわれわれは、様々な対抗措置を議論した。外務省からは厳しい対抗措置案も示されたが、『日本政府として、抗議したという形が韓国に伝わることが、まずは大事だ』との総理の判断で、最も軽い措置を並べて発表した」