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NHK「副会長人事」が会長人事よりも注目を集める、意外な理由

有力なのは、この3人

実質、次の会長を決める人事?

籾井勝人氏(73)のNHK会長任期が、1月24日についに切れる。「政府が右ということを左というわけにはいかない」「(従軍慰安婦は)どこの国にもあった」など暴言を吐き大炎上、15年3月には、私用のゴルフで使ったハイヤー代を経費としてNHKに付け回すなど、公共放送のトップとしての資質に乏しかった籾井氏。

NHK放送センターの建て替え計画を見直し、3400億円の総工費の見積もりを1700億円に圧縮したことや、2016年度の受信料収入が6625億円と過去最高の収益を上げたことなどを評価する声は、ほとんど聞こえてこなかった。

「籾井会長は受信料を月50円値下げするプランをぶち上げ、続投の意欲を示した。しかし、昨年11月22日の経営委員会で否決されてしまった。12人の経営委員の中から再任を望む声は聞こえてきませんでした。否決後も『NHKの会長って楽しいな。だって色んな芸能人に会えるから』と関係者の前で話していたそうで、あまり堪えてはいないようですが……」(経営委員OB)

【PHOTO】gettyimages

次期会長には元三菱商事副社長で常勤経営委員の上田良一氏(67)が就任する。「国際感覚に優れ、財務にも明るく、人柄は温厚」(経営委員OB)と評判は良好だ。籾井体制で付着した、負のイメージを払拭できるのか。その手腕には期待と注目が集まっている。

一方で、NHK内部でもっぱら関心の的となっているのが、次期副会長人事である。なぜ副会長人事が注目されるのか。その理由は二つあると、先の経営委員OBは語る。

 

「商社出身の上田氏が会長に就任することで、NHKの会長は四代連続で外部からの登用となりますが、NHK内には『会長はプロパーのほうが望ましい』との声が根強くあります。『上田氏の次の会長はプロパーだろう』という見方から、今回の副会長人事は次期会長人事を見越してのものとなる。だから、俄然注目を集めているわけです。

もう一つの理由が、3人の副会長候補のそれぞれの背後に、官邸やメディア界の大物たちの影が見えるからです。誰が副会長になるかで、官邸の距離や内外のバランスが変化する可能性があるのです」

現状、副会長候補として名前が挙がっているのが3人。まず、最有力と見られているのが、現副会長で籾井会長を三年間支えた堂元光氏の再任。二番手が、NHKエンタープタイズ社長の板野裕爾氏。そして大穴と言われるのが、元『ニュース10』のメーンキャスターで、現NHK交響楽団理事長の今井環氏だ。

この三氏には個々の“後ろ盾”がおり、それぞれの思惑が入り乱れ、官邸を巻き込んだ権力闘争に直結しているというのだ。