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企業・経営

「政治とカネ」に憤慨!ついに公認会計士たちが立ち上がった

おカネのプロが、やるしかない

チェックが雑になる理由

政務活動費の不正使用が地方議会で次々に明らかになっている。

昨年秋には定数40の富山市議会で不正使用を認めた12人が辞職する異常事態となり、補欠選挙が行われた。11月には宮城県議会議長が政務活動費の過大請求を認めて辞任したほか、高崎市議会でも議長、副議長が辞任に追い込まれた。

相次いで明らかになった不正使用は、政務活動とは関係のない飲食費や備品費、講演料などを支出し、中には領収書の改竄が疑われるものもあった。政治家の資金管理の甘さが改めて表面化した格好だ。

「政治とカネ」は繰り返し問題になっている。安倍晋三内閣でも小渕優子衆議院議員が自らの政治団体の政治資金でベビー用品など多額の不透明な支出を計上、経済産業大臣を辞任に追い込まれた。

なぜ、こうしたカネを巡る問題が繰り返し起きるのだろうか。

ひとつは政治家の「資金管理」に対する認識の甘さである。企業ならば当然、伝票や領収書を保管し、決算書を作る。さらに大企業には外部の公認会計士による会計監査を受けることが義務付けられている。

一応、政治家が持つ「資金管理団体」も政治資金規正法に基づく政治資金収支報告書の作成が義務付けられており、外部の専門家のチェックが義務付けられている。

だが、そのチェックは「監査」と呼べるような代物ではない、というのが公認会計士の共通した意見だ。

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2014年に経産相を辞任した小渕議員の場合、関連政治団体「小渕優子後援会」が政治資金収支報告書を作成、そこにも「政治資金監査報告書」が添付されていた。署名捺印しているのは「登録政治資金監査人」である。
 
ただ、この登録政治資金監査人は公認会計士である必要はなく、税理士や弁護士も登録することができる。

小渕後援会では当時、税理士が署名捺印していたが、この税理士は、税理士で作る小渕優子氏の後援会の幹事長だった。第三者ではなく、支援者がチェックしていたわけだ。

 

「政治団体の場合、領収書と帳簿が符号しているかを調べる程度で、企業の監査のように実際に資金の移動があったかどうかなどを見るわけではない。監査のようで監査じゃないんです」

日本公認会計士協会の役員も務めたベテラン会計士はそう語る。

会計士業界はなぜ、「監査」という自らの職業基盤の信頼を損ないかねないような、“まがいもの”の監査を許すのか。

自らも許認可を受けて営業している公認会計士は政治家を相手に事を構えることはできない、ということだろうか。

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