〔PHOTO〕KidZania Singapore
学校・教育 シンガポール
今ある仕事がどんどんなくなる時代に、子供に身につけさせたいもの
これだけは培っておいたほうがいい

将来なくなっている仕事ばかり?

昨年の暮れ、アメリカの経済番組へのテレビ出演を終えて、急いで帰宅し、着替えて、休みに入った娘を連れてある場所へと向かった。きっと喜んでくれるだろうと思い。

そこはシンガポールにできたばかりのキッザニア。素晴らしい場所だと私は思う。しかし、当の娘にはそうでもなかったようだ。

なにかと多忙な年末、せっかく時間を作って、セントーサ島にあるキッザニアまで来て、中をいろいろ見せて回ったのに、「何にもなりたくない…」と泣いて訴える娘。私はその姿を見て、一瞬、残念に思った。

しかし、よくよく考えてみると、私がアドバイザーをつとめるSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathの略。科学・数学・技術領域に重点を置く、注目の教育法)塾で毎週ロボットを作っている娘の直感の方が正しいのかも、と思えてきた。

なぜなら、今キッザニアで体験できるほとんどの仕事が、娘たちの時代にはなくなっているのでは? と思えてきたからだ。

大人の指導の下、ロボットやAIが奪っていくであろう仕事を、並んでまでやらされることに、娘は何の面白みも感じなかったのかもしれない。もちろん、単なる「気まぐれ」である可能性が最も高いのだが……。

 

小学生に「MBA」を学ばせる意義

未来にできるであろう仕事を、子供たちに遊びながら創り出してもらおうという試みは、すでにシンガポールで始まっている。その場所は、私がアドバイザーを務めるSTEM教育塾Keys Academyである。

この塾には娘が通うロボティクス(レゴでロボットを造りコーディングで動かす)に限らず、魅力的なプログラムが豊富に揃っている。

中でも最もおススメで、こんなプログラムがあって羨ましく思うのは、9歳から11歳でプロジェクトスタイル、プロファイリング、プレゼンテーション、チームビルディング等を使って起業家精神&スキルを培う「ミニMBA」である。

私は実業経験がない20代前半でMBAを獲った。それでも当時は早いといわれたが、もうそんな悠長な時代ではないと思う。MBAのエッセンスは、実は小学校高学年でも学べることがわれわれの試行錯誤で明らかになり、このプログラムを実施し続けることで、内容もかなりブラッシュアップされてきた。

うちの娘はまだ対象年齢未満なので、このプログラムに通っている子供たちが本当に羨ましい。