金融・投資・マーケット

トランプ大統領誕生で、中国のビットコイン利用者が増える事情

為替市場はますます「米国次第」になる

今年の年明け以降、為替相場で不安定な動きが続いている。特に、人民元を巡る動きが急だ。

中国政府が大手企業に外貨の売却を促したことなどを受けて、人民元はドルに対して急反発した。それをきっかけに、円やユーロも対ドルで反発した。

また、12月のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨で、一部メンバーからドル高への警戒が示されたこともドルの下落要因となった。

これまでのドル高は、トランプ氏の経済政策への期待に支えられてきた面がある。ただ、トランプ氏の政治手腕は未知数で、その期待は移ろいやすい。その意味では、ドルの売りが出やすいことは確かだ。

今後の為替相場の動向を占う上で、最も重要なファクターは依然としてトランプ政権の経済運営だ。

〔PHOTO〕gettyimages

人民元反発反発の理由

昨年12月、FRBは1年ぶりの利上げを実施し、2017年に3回の利上げがあるとの見通しを発表した。

ドル金利上昇が続くと、当然、ドルが買われやすくなる。一方、ドル高が景気を圧迫する懸念、今後の政策に関する不確実性も高い。それでも、FRBはトランプ氏が重視する財政政策が米国の経済成長率を引き上げ、インフレリスクが高まると考えた。

これ以降、外国為替市場では米金利の上昇観測からドルが上昇し、主要通貨に対するドルの動向を測るドルインデックスは過去13年間の高値を更新した。それを受けて、市場では2016年の年初のように人民元に下落圧力がかかると考えた投資家は多かった。

中国本土で外貨の購入(人民元の売却)に関する規制が強化される中、債務リスクの上昇、外貨準備残高の減少なども加わり、人民元の買い持ちを減らす投資家が増えてきたのは自然な流れだろう。

こうして人民元が下落トレンドを辿る中、中国政府は人民元の安定に注力してきた。すでに国有企業などには、保有する外貨の売却が促されている。

1月4日には、更なる資金流出抑制のための措置を政府が検討しているとの報道が出回り、急速に人民元の買戻しが進んだ。特に5日は、香港市場で短期金利が100%を超えるまで急上昇するなど、オンショア、オフショアとも人民元の流動性は逼迫している。

昨年と状況は異なるものの、中国はなりふり構わぬ勢いで相場を管理しようとしている。

中国では多くの個人が人民元を仮想通貨であるビットコインに換え、その上でビットコインをドルに換える動きが続いてきた。特に、11月の米大統領選挙以降、ドル高・人民元安が加速したことを踏まえれば、中国の為替管理政策もトランプノミクスへの期待に振り回されている。

そこで、トランプノミクスがどのような影響を米国経済に与えるかが重要だ。

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