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2016年の新規上場マーケットを一挙総括! 浮かび上がった傾向は?

投資家にとっては魅力が薄れた!?

12月28日で、昨年の新規上場案件が全て終了しました。一昨年に引き続き、2016年の新規上場マーケットの総括をしてみたいと思います。

【ハイライト】
1.新規上場社数は昨年の92社から83社と7年ぶりに減少。
2.昨年の目玉は日本郵政上場だったが、今年はLINEとJR九州以外は小粒。
3.時価総額、予想PER、株価騰落率の下落傾向にあり、投資家からの魅力が薄れつつある。

新規上場社数は7年ぶりに減少。マザーズが圧倒的

過去10年の新規上場社数とその年の大納会の日経平均終値をグラフにしました(※2016のみ12月28日終値)。

2007年の世界的なサブプライム問題表面化より、日経平均と新規上場社数は下げに転じ、2008年のリーマンショックを機に日経平均が大きく下がるとともに 2009年には新規上場社数は19社まで落ち込みました。

それ以降、日経平均は東日本大震災の影響を受けるも、2015年までは新規上場社数は6年連続増加しましたが、今年は83社と7年ぶりの減少となりました。

今年はこの原稿を書いている時点では日経平均は昨年の大納会を超えてはいますが、まだマーケットは開いており、ここにきて下げが続いていることも勘案すると、新規上場はやはりマーケット環境に大きく影響を受けると言ってよいでしょう。

 

ただし、今年(12月28日終値時点)は日経平均は過去10年で一番高かったのですが、新規上場社数は150社を超える水準にまで到達していません。個人的にはもう新規上場が 150社とか200社という時代は来ないと考えていますが、この話はまた別の時にしたいと思います。

今年の市場別の上場社数は、マザーズが54社と全体の3分の2となっており、全体の上場社数が減少してもこの傾向は変わっていません。一方で今年はジャスダックスタンダードが昨年の11社から14社に増加しました。

また、昨年は札証アンビシャス、名証セントレックス、福証Qボードなどの地方新興市場への上場もありましたが、今年は名証2部に丸八ホールディングスと岐阜造園、の2社のみの上場となりました。

東証一部への直接上場は今年も8社と変わりませんでした。

主幹事はみずほが首位となるが、上位は僅差

次に主幹事証券ですが、今年はみずほが18社と首位となりました。私の記憶が間違いなければ、みずほの首位は初めてだと思います。しかし2位の野村、3位の大和も1社、2社違いであり、今年は僅差の争いでした。

その中で特筆すべきは、SBIが昨年の8社から5社増やして13社となったことです。SBIは毎年着々とその実績を積み上げており、今年はSMBC日興の12社を抜くなど、大手の一角を切り崩すところまでになりました。ネット証券にも引受の人材が集まってきたということになります。