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日本だけ蚊帳の外? アジア各国で進む「中国シフト」の怖い意味

トランプ外交への不信が止まらない

ASEANは軒並み中国にヘッジ

先日、テレビ番組CNBC(世界で最も見られているアメリカ発の経済専門チャネル)で私が申し上げたことについてここで書いてみます(http://video.cnbc.com/gallery/?video=3000579121)。

ASEAN各国は一斉に中国にヘッジしています。ASEAN加盟10ヵ国のうちシンガポールだけが踏ん張っていますが、中国の経済力、ハードパワーを前にして、シンガポールでさえ「中国シフト」は時間の問題だと思われます。

「中国ヘッジ」、「中国シフト」とは何か? との問いもあるでしょう。スペースの関係でざっくりとした定義になってしまい恐縮ですが、「中国を地域における盟主と実質的に認識した上で、自国の外交をはじめとする国家戦略を策定していくこと」という感じでしょうか。

アジアにいて、ASEANのリーダーたちと交流していると、「中国シフト」はもう定義もいらない常識のようにシェアされている事実です。

その理由としては、中国の台頭と、相対的なアメリカの地位下落が長期の傾向としてありますが、ダメ押しとなったのは、「トランプさんのアメリカ外交をもう信用できない」ということです。

 

昨今のトランプさんの言動のせいでアジアのリーダーたちは中国へのヘッジをどんどん加速しています。日本国内の一部の方々と同様に、東南アジアにもトランプさんの中国に対する勇ましい発言を聞いて、「アジアのために中国に対抗してくれる」と解釈しているような人もいるにはいますが、そういう人は全く影響力のない人々です。

日本政府、官邸は多分、そのことがよくわかっているのでしょう。だからこの時期にも日米関係強化のために安倍総理が奮闘しておられるのです。

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いまさらオバマさんと会っても仕方がない、と短絡的に思う人もいるかもしれませんが、オバマさんは大統領を辞めてもかなりの影響力を持ちます。そして総得票数では、オバマさんが強力に支持したおかげで、あまり人気があったわけではないクリントンさんでさえ、トランプさんを上回っています。

アメリカ国民の大半はオバマさんを支持しているのでしょう。オバマさんが最近、CNNの番組で間接的に語ったように、「自分が出ていればトランプ氏に勝てた」かもしれません。そして政府も政治任用でかなり大きく入れ替わりますが、プロパー職員は継続的に国務省はじめアメリカ政府機関との関係強化が必要です。

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