「国債金利の上昇=日本国の破綻」 は間違っている 政府債務は長期的視野で考えるべき

2010年04月26日(月) 高橋 洋一
upperline

財政再建の黄金律

 では、具体的にはどのような経済運営であればいいのか。

 グロスでもネットでも、債務残高対名目GDPが発散しないための条件は、厳密に数学で表現できる。大雑把に言えば、プライマリー収支が改善していくのがわかれば、債務残高対名目GDPは発散しない。

 実は、債務残高対名目GDPの動きを決めるのは、プライマリー収支対名目GDPの動きと、名目GDP成長率と国債金利の大小関係なのだ。後者の名目GDP成長率と国債金利の大小関係は、短期間にはいろいろな条件で変わるが長い目で見ればだいたい同じくらいになる。だから、プライマリー収支対名目GDPが改善していけば、債務残高対名目GDPはあまり大きくならない。

 税金には所得税のような累進構造があるので、名目成長率が高まると税収はそれ以上に増え、プライマリー収支対名目GDPはまちがなく改善する。このコラムで、名目GDP成長率が4%は黄金率であると書いたが、財政再建についてもこの黄金率は成り立つ。国が破綻するかしないかは、名目GDP成長率が4%以上にできるかどうかがポイントだ。

前へ 1 2 3

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ