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「北方領土にカジノを」安倍首相はプーチン大統領にこう囁いた
仰天の日ロ会談舞台ウラ
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いまから振り返れば、明らかに日本側にメリットが少ないプーチン大統領の訪日であり、延期させればよかった。

安倍首相が12月の訪日をプーチン大統領に要請したのは、9月2日にウラジオストクで行った14回目の会談だった。それが11月9日に「親ロ派」のトランプ候補が勝利したことで、ロシアの目は俄然、アメリカに向き始めたが、その後も両首脳は、11月19日にペルーAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の席で、15回目の首脳会談を行っている。

それまでは会談後、晴れやかな表情で、「手応えを強く感じた」などと語っていた安倍首相だったが、この時は沈鬱な表情で、「たった1回の首脳会談で解決するものではない」と後退した。

それはプーチン大統領が、「北方領土は返還しない」と言明したからに他ならない。この時、安倍首相はなぜ、「それならば12月の訪日は延期してもらう」と、ピシャリと言わなかったのか。

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カジノ法案強行採決の裏

カギを握るのは、ペルーでの安倍・プーチン会談の2日前に行われた、もう一つの「重要会談」だった。

この時、安倍首相はニューヨークに立ち寄り、トランプ次期大統領と1時間半にわたって、通訳だけを伴った会談をしている。トランプタワーの1階で待ち受けていた日本政府の同行者によれば、会談を終えた安倍首相の顔は火照り、高揚感に溢れていたという。

この一連の外遊を終えて帰国した安倍首相は突然、直ちに「カジノ法案」を臨時国会で通すよう指示している。実際、一部の与党議員たちからも、「国会での議論があまりに拙速で強引だ」との声が上がる中、「カジノ法」は、国会会期末の15日未明に、可決・成立したのだった。

トランプ次期大統領と言えば、周知のようにアメリカを代表するカジノ経営者である。安倍首相はトランプ大統領から、日本でのカジノ設立に関して、何か吹き込まれたのではなかったか。

 

今回、可決・成立した「カジノ法」は、1年以内に、将来日本でカジノを設立するための詳細な法律を制定することを義務づけている。現在、カジノの設立候補地として、北海道の小樽や苫小牧、釧路、千葉幕張、東京お台場、青梅、横浜、大阪夢洲、長崎ハウステンボス、宮崎シーガイアなどが挙がっている。

だが実は水面下で、もう1ヵ所、重要な候補地が取り沙汰されている。それが北方領土なのである。

冒頭の中村教授が語る。

「トランプ次期大統領とプーチン大統領の『共通の友人』の一人が、ロシア人のヴェルホフスキー上院議員です。彼はサハリンのユジノサハリンスクに本社があるギドロストロイ社のオーナーで、『北方領土の帝王』という異名を取っています。

この会社は、軍の将校だったヴェルホフスキー氏が'91年に国有企業を民営化したもので、水産加工から建設業まで、傘下に23社もの子会社を持つ、この地域最大の企業グループです。

そのヴェルホフスキー氏が、かねてから希望しているのが、北方領土にカジノを設立することなのです。プーチン大統領に対してはもちろん、アメリカの友人であるトランプ氏にも、その話をしていたはずです」

安倍首相、プーチン大統領、そしてトランプ次期大統領。この3首脳が、「北方領土の帝王」を通じて、「北方領土カジノ計画」でつながってくるのである。