政治政策 経済・財政 週刊現代
国民負担、総額4兆円!「第2もんじゅ」のずさんな計画書スッパ抜く
税金をドブに捨てる21世紀の大バカ公共事業

息を吹き返した「ムラの有力者」たちが、また集まって悪だくみしている。廃炉は何とか避けたい。もしダメなら、「2号機」を作ってやる―さんざん血税をムダにしておきながら、まったく懲りていない。

「ムラの5人衆」が集結

「(もんじゅは)まだ廃炉が決まったわけではないですよね。将来を考えたら続けるべきだと思いますよ。批判はありますけど、エネルギー資源の乏しい日本にとっては、将来的に絶対に役に立つはずですから」

自宅前での本誌記者の問いかけにこう答えたのは、児玉敏雄・日本原子力研究開発機構理事長。高速増殖炉「もんじゅ」の運営方針を、たった5人で決める政府の「高速炉開発会議」メンバーで、三菱重工副社長まで務めた人物である。原子力ムラの「ドン」のひとりだ。

実用化のめどが立たない「もんじゅ」のような高速増殖炉の開発は、米国や英国では断念されている。それなのに彼らは、まだ巨額の税金をつぎ込むつもりなのだ。児玉氏は事もなげにこう続けた。

「これだけデカいプロジェクトですから。そりゃ(実用化の)可能性はありますよ。時間とお金の問題。『もんじゅ』再稼働にはあと8年かかる。さらにその後8年間、(本格的に)稼働させる。毎年200億円はかかります」

「年間200億円の税金など安いもの」とでも言いたげである。

「もんじゅ」は、純白の外壁に似合わぬ「税金のブラックホール」だ。これまでに費やされた血税は、総額1兆2000億円。国民の猛批判に屈し、ついに今年9月、「廃炉の方針が政府内で決定した」と報じられたはずだった。

 

にもかかわらず、10月から3回にわたり行われた先述の「高速炉開発会議」では、延命策を書き連ねた「計画書」が、所管官庁の文部科学省によって示された。そしていつの間にか、「もんじゅの延命」「次世代の高速増殖炉=第2もんじゅの開発」という方針が既定路線とされたのだ。「廃炉決定」の報道は何だったのか。

本誌が入手した、「高速炉開発会議」と「計画書」のずさんすぎる内容を見てゆこう。

世耕弘成経済産業大臣が主宰する「高速炉開発会議」は、松野博一文部科学大臣、原研理事長の児玉氏、電気事業連合会(電事連)会長で中部電力社長の勝野哲氏、三菱重工現社長の宮永俊一氏の計5人からなる。原子力ムラを代表する、錚々たるメンツが集う場だが、その選定基準は不透明だ。

「『もんじゅ』は本来経産省ではなく文科省の案件ですが、原子力規制委員会から文科省が『ダメ出し』されたこともあって、世耕さんはかなりやる気になっている。今回の会議のメンバーもトップダウンで決めています」(経産省関係者)

第1回会議では、その「ドン」たちが次々にこんな前口上を述べた。

〈(「もんじゅ」は)投資に見合う価値があると考えております。もんじゅ研究計画に示された残されたミッションを遂行することは我々の使命〉(児玉氏)

〈(高速増殖炉は)重要な国家基幹技術であり、国際競争も激しくなる中で、我が国として必ず保持し続けるべき大事な基幹技術体系だと思っております〉(宮永氏)

いきなり「もんじゅは大事」「絶対に潰すわけにはいかない」という礼賛から始まるのだから、開いた口がふさがらない。

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