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格差・貧困 ライフ

「キレイでいるためにオカネを稼ぐ」美人風俗嬢がハマった無限ループ

オンナの収支報告書【9】

鈴木涼美さんが独自の人脈を駆使して「オンナのオカネの稼ぎ方・使い方」の実態を取材する本連載。今回は、AVデビューをきっかけに美容道にどっぷりハマった高級ソープランド嬢の数奇なる半生をお届けします!

(※バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/author/suzumisuzuki

美容整形に3000万円

「結局目がきつく見えるのが、鼻のせいだってことになったの。でも私ってみんなが高くしたがる鼻筋の部分はしっかりあるのね。西洋人の鷲鼻一歩手前くらい。これ以上そんなとこ高くしたらいかにも整形してますって感じの不自然に高い加藤紗里みたいな鼻になっちゃうからプロテーゼは入れる必要ないって。

だから先端にちょっとヒアルロン酸入れたの。でも、横広っぽく見えてるのは嫌だから小鼻の横はちょっと脂肪溶解注射打って。気に入ってるよ。今回10万円も払ってないよ。さすがK先生」

私より少し年上の彼女はいかにも整形してますって感じの顔を喫茶店の窓にちょこちょこ映しながらここ最近うけた施術を報告してくれた。「目がきつく見える」という自己診断はなんとなくわからないでもないのだが、鼻を何かの酸でいじったという痕跡は素人の私にはほとんど判別不能であった。

彼女の名前は杏子さんという。若い時は私と同じセクシー女優としても活動していたが、すでに10年近く前に引退、川崎・堀之内の高級ソープランドなどで働きながら、エステティシャンの学校に通ったり犬のトリマーの資格をとったり野菜ソムリエの勉強をしたりと何かと忙しない生活を送り続けている。

時々は美容の仕事やトリマーの仕事をしつつも、高収入エロ仕事を減らすことはあれ手放さずに、月収は80万円をくだったことはない。

 

品川駅港南口からほど近い綺麗なマンションに住んでいる彼女は、わざわざ前髪を切りに吉祥寺のお気に入りの美容師のところへ行ったり、銀座に通っている美容外科が2軒もあったり、いいと聞けば川越の整体師に会いに行ったりと、美容関係の情報収集と行動力にみなぎっているので、私は「植物成分を使ったケミカルピーリングをしてみたいのだけどどこかいいクリニックを教えてくれ」的な相談をよくしては、アドバイスや店舗情報をもらっている。

ただ、若干おかかえの医者たちが話す情報を盲目的に聞く癖のある彼女は、「ハーブ使ったピールはダウンタイムの長さに比べると効果はいまいちだし継続性ないよ」などと一刀両断されることも多い。

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整形や美容に高額の支出をしている女性というのは、いまいち正確な値段や施術内容を教えてくれない。当たり前である。芸能人だってあからさまな鼻プロテーゼが光っていても、整形したことすら明かしてくれないものである。

何にもやってないよというキャバ嬢から、ちょっとリフトアップだけしたけど全然高くないよとか言うOL、もともと二重だけどちょっと幅を同じに整えただけーとか言ってくる女子大生など、価格も施術内容もみんな過少に報告しがちなのだ。

杏子さんも最初はメスみたいなのは入れたことない、エステは行ってると言い張っていたが、付き合いだして1年以上たち、私が美容の師匠とあがめ続けたのが功を奏し、あらゆる施術の説明をしてくれるようになった。

彼女の顔はお直しの痕跡はそれなりにあるものの、『小悪魔ageha』の表紙や歌舞伎町のキャバクラで散見されるような整形顔というわけでもない。目をひたすら大きく、鼻筋をひたすら西洋風に高くしていて、独特の似たような顔をしている女性たちとは一線を画す彼女は、

「当たり前でしょ。あんなハサミとノリでジョキジョキつくったみたいな、写真とるためだけ若い時だけっていう下品な顔に変えてどうするの? 私は自分の素材を活かして、気になるところをちょこちょこ治療してるだけだよ。あとはほんとにちゃんとしたところで整体でも髪でもやらないと変になるからこだわる」

なんて言う。

そんな彼女の今まで美容に使った金額を報告と月々の支出をもとに概算すると大体3000万円を軽く超える。初めての高額支出は、セクシー女優デビュー前に直したすきっ歯の矯正約150万円だった。

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