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格差・貧困 ライフ

貯金という底なし沼にハマった「富女子」OLの金銭感覚

オンナの収支報告書【5】

鈴木涼美さんが「オンナのオカネの使い方・稼ぎ方」をテーマに、ディープな人脈を取材する好評連載、本日待望の配信です! 今回は郵便貯金の預入限度額を超える貯金をしている「富女子」に密着します。彼女にとって「貯金」とは一体?

(バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/author/suzumisuzuki

満足を与えず不満足を与える

女がオカネを使うとき、当然そこには何かしらの不足が存在している。そこは男とさして変わらない。食べ物が不足してお腹減ったらパンを買うし、寒くなったらコート買って、美しくなければ化粧品ごっそり買って、楽しくなければカラオケ代払って、やることがなければ携帯ゲームに課金する。

これを体験的に深く理解している売り手は強い。洋服など顕著で、不足を補うために買ったスカートが、合う靴・合うトップス・合うベルトなど新しい不足を都合よく生み出しているわけだ。

以前、30歳過ぎのやり手のホストに冗談半分で高額を使わせるコツを聞いたところ、「満足を与えるんじゃなくて不満足を与えること」という名言を吐かれたことがあるが、これも本質的には似たようなことだろう。もっと優しくされたい、もっと好きになってほしい、もっと一緒にいたい、もっといい女だと思って欲しいと現状の不足を感じなければ、何百万なんていう札束が飛び交うことはないはずである。

仕事を稼ぐための手段と考えれば、今現在の不足を補う、もしくは近い将来の確実に迫ってくる不足に備えるために仕事をすることになる。

しかし、言うまでもなく今の女にとって仕事は稼ぐ手段としてのほかにも、意義や自己確立、社会貢献ややりがいといった側面があるので、不足のない女も仕事をしてオカネを稼いでいることになる。もう少し正確に近い言い方をすれば、不足を見つけていない/認識していない女もオカネを持つことになる。

そんな「不足の不足」は街を歩けば大抵はすぐ払拭される。何足持っていても今シーズンの靴、は持っていないかもしれないし、新しい基礎化粧品のラインに比べれば今使っているファンデーションではカバー力不足かもしれない。

 

なさそうに見える不足をあっという間に充足する術に、この世界は優れている。だから私は、満たされなさを埋めるようにホスクラに通ったり、整形に勤しんだり、ブランド品を買い漁ったりする女たちについてはなんとなく理解できるし、私もそのうちの1人であるように思う。

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