医療・健康・食 週刊現代

植物性なら安心なんて大ウソ!生活習慣病には「サラダ油」が一番危険

知っておきたい油分の新常識
週刊現代 プロフィール

これら植物性油の中でも特に危険なのが水素添加した植物油だ。マーガリンやショートニング、ファットスプレッドなどがそれに当たり、多くの加工食品にも含まれる。

植物油を固形にするため水素添加する際に発生するのがトランス脂肪酸である。心筋梗塞などのリスクが上昇するため、海外では禁止の方向に進んでいる。

2年間、車の中に放置されていたフライドポテトが、見た目には何の変化もなかったという例もあるように、トランス脂肪酸は分解されにくく、腐りにくい。そのため別名「食べるプラスチック」とも呼ばれている。

「こうしたトランス脂肪酸が腸に入ってくると、消化ができず、ダメージが蓄積されます。そうすると腸粘膜に細かな穴があく『リーキーガット症候群』を起こします。この症状を抱える人が今、増えている」(前出の藤田氏)

近年、そのトランス脂肪酸より有害だと言われている油がある。

「それがトランス脂肪酸と同時に副生される『ジヒドロ型ビタミンK1』です。心筋梗塞のほか、脳卒中、糖尿病腎症、骨粗鬆症などを引き起こす、人間が人工的に作り出した『最悪の油』です」(前出の奥村氏)

ただ誤解してはいけないのは、「油をやめてノンオイルの生活に変えればいい」というわけではない。油は人間の体を作る上で欠かせない栄養素である。そのため、極端に油をカットすれば健康に悪影響が出る危険性があるのだ。

「油は体内でエネルギー源となるだけでなく、細胞を保護し、脳や全身の神経、ホルモンの働きもサポートする。油に悪いイメージを持っている人もいますが、神経細胞をスムーズに動かすには、油が必要不可欠なんです」(前出の白澤氏)

Photo by iStock

オリーブオイルの偽物に注意

では積極的に摂ったほうがいい「良い油」にはどんなものがあるのか。前出の奥山氏は、バターやラードなどの動物性油がいいと言う。

「マーガリンよりバターを使ったほうが望ましい。よくコレステロールは悪だと言われますがそれは間違いです。コレステロールは体を作る上で必要な要素で、高齢者ほどしっかり摂るべきです。

学問的、科学的にいえば、『植物性油より動物性油のほうがいい』という趣旨の論文はたくさん出ています。しかし、どうしてもこれが広がらない。

それはなぜか。

植物性油のほうがコストが安いので、企業側は『サラダ油は体にいい』と勧めてくるからです。中には『コレステロールが気になる人におすすめ』と謳った商品がありますが、消費者を騙しているとしか言えないですよね」

 

前出の藤田氏は、良い油としてオメガ3を多く含む「亜麻仁油とえごま油」も推奨する。

「オメガ6の量が増えると、がん細胞の発生数が異常に増え、免疫細胞が排除しきれません。生き延びたがん細胞は、長い期間をかけて腫瘍へと成長していきます。

反対にオメガ3を毎日摂っておくと、体内の炎症が抑えられ、血流がよくなり、免疫機能も活性化する。一日大さじ1杯の亜麻仁油が、がんや心臓疾患を防ぐのです」

亜麻仁油は加熱調理に向いていないので、塩やポン酢と混ぜ合わせて、ドレッシングにして食べるのがいい。

さらに「魚油」と呼ばれるイワシやサバなどの魚の油もEPAやDHAなどのオメガ3が豊富で、サプリメントとしても販売されている。

では、「良い油」の代表格としてよく知られるオリーブオイルはどうか。

新メディア「現代新書」OPEN!