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気づいていますか?あなたの電気代が一年で急増した噴飯ものの理由
これがこの国のやり方なのか…

あれ? 電気代だけ増えている?

アベノミクスによる景気回復をなかなか実感できないのは、消費の落ち込みが著しいからだ。

総務省が11月29日に発表した10月の家計調査によると、単身世帯除く2人以上の世帯の消費支出は28万1961円で、物価変動の影響を除いた実質で0.4%減った。8カ月連続の減少だが、うるう年の効果を除外すると、1年2カ月連続して減少したことになる。

実質で減少が目立ったのは「保健医療」の4.9%減や、「教育」の2.8%減、住居費の1.6%減、こづかいや交際費などの「その他の消費支出」の1.5%減など。

支出の4分の1以上を占める「食料」も1%減った。悪天候による野菜価格の高騰によって、買い控えが起きたほか、節約志向が強まって交際費などを抑えている可能性があるという。

そんな中で、大幅な増加が目立ったのが「高熱・水道」の6.1%増。家計支出での電気代の負担が増えているのだ。

実は、家計支出が減り続ける中で電気代は増えている。

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総務省の年平均の家計消費支出統計を見ると、2000年以降、支出はほぼ一貫して減少している。2000年に31万7328円だったものが2006年には29万4943円と30万円を割り、2011年には28万2966円を記録。2015年の平均は28万7373円と、15年で3万円弱減少している。率にして9.4%の減少だ。

これに対して、電気代は2000年に9682円だったものが、12年には1万198円と1万円台にのせ、昨年は1万1060円となった。15年で1378円、14%増えているのだ。

オール電化住宅の広がりなど、電気を多く使うようになったということもひとつの理由には違いない。だが、もともと日本の電気代は国際的にみても高いと言われ続けてきた。それを受けて国は電力の自由化を進め、電力料金の引き下げにつなげようとしてきたのだ。

 

それにもかかわらず、家計に占める電気代の負担は増している。消費に占める電気代の割合は3.1%から3.8%に上昇しているのだ。この間、ほかの光熱費への支出はどうだったか。ガス代は5888円から5660円へと、むしろ下がっている。

通信費は9521円から1万2779円へと急増しているが、これはインターネットの普及やスマートフォンの広がりなどが背景にある。政府が家計を圧迫している大きな要因として通信費に目を付け、料金の引き下げ策を講じているのは周知のとおりだ。

通信費や電気代など公共料金の負担が減れば、その分、他の消費に資金が回る可能性が出てくる。財布のひもが緩めば、娯楽費や交際費、外食などに支出が向く。それが消費全体を押し上げるきっかけになると考えていい。

一方で、公共料金の支払いが増えれば、一段と財布のひもを締めることになり、一般の消費財におカネが向かわなくなる。それが今起きている問題だ。

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