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宮古沖で日本を挑発する中国の狙いは「日中開戦」なのか?
危機回避のため、その真意を読む

アメリカからの「先制パンチ」

2017年「アジア大乱」の序章が幕を開けた――。

アメリカ東部時間12月11日の日曜日、午前10時から『フォックス・ニュース・サンデー』に出演したドナルド・トランプ次期大統領が吠えた。

「私は完全に『一つの中国』の政策を理解している。だが貿易やその他の実務上の交易を達成できないのであれば、われわれはなぜ『一つの中国』政策を甘受しなければならないのか。『一つの中国』政策を維持するかどうかは、中国の通貨政策、南シナ海での海洋進出、北朝鮮に圧力をかけるかなどを見極めてから決める」

これは強烈な中国への「先制パンチ」だった。おそらくトランプ次期大統領が想像しているよりも、中国にとって遙かに大きな痛打となったと思われる。

アメリカと中国は、1972年から国交正常化交渉を始めたが、台湾が中国の一部分かどうかという、いわゆる「一つの中国」問題を巡って、7年間も揉めた。中国は、「台湾問題は国家の核心的問題である」として、世界一の超大国に対して、これを認めないと国交正常化は果たさないと、一歩も譲らなかったのだ。

結局、1979年になってアメリカは、「中国が『台湾は中国の不可分の領土である』と主張している、『一つの中国』の立場を尊重する」ということで決着した。以後、カーター、レーガン、ブッシュ(父)、クリントン、ブッシュ(子)、オバマの歴代アメリカ政権は、この立場を堅持してきた。

ところが12月3日(日本時間)、トランプ次期大統領は、蔡英文台湾総統からの祝福の電話を受けた。いわゆる「12分会談」だ。アメリカの現職及び次期大統領が、現役の台湾総統と直接話をしたのは、1979年以降で初めてだった。

これに対し、中国は猛反発するかと思いきや、意外にも自制を保った。一応、アメリカ政府に抗議はしたものの、「大統領就任前はただの一民間人」という「大人の対応」を貫いたのだった。

 
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