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政治政策 行政・自治体

東京都議会「復活予算」廃止をめぐるガチンコ対決はこう見よ!

肩透かしをくらった小池知事だが…

マスコミのミスリーディング

東京都議会に長い間慣習として残っていた「復活予算」の廃止に向け、小池百合子都知事が動き出した。

この復活予算とは、予算編成の段階で除外された項目を議会の要望によって復活させるもので、地方自治体では東京都独自のものだ。またその規模は'16年度予算で200億円にのぼる。

今回、小池都知事は「都政の『見える化』を進める」ためにこの予算の廃止を進める方針。これに対して議会の最大政党である自民党は当初反発したものの、肝心の「都議会のドン」内田茂氏はいまのところはっきりした反応を見せず、「VS.自民」を打ち出そうとした小池知事は肩透かしを食らった格好になった。「復活予算」の是非をめぐる小池知事と自民党の攻防をどう捉えるのが正しいのか。

 

メディアではこの復活予算が特例で巨額であると強調されているが、これはミスリーディングだ。割合としては、都の一般会計予算7兆110億円のうち0・3%ほどにすぎない。

確かに復活予算を持つ地方自治体は珍しいが、各省と財務省のあいだには「復活折衝」と呼ばれる、復活予算と同様の予算調整がかつてあった。この復活折衝により、予算案修正はほとんど行われず議会を通過していく。ちなみにこの復活折衝は最大で2000億円とかなりの巨額であった。

次に、この予算についての都知事と都議会の関係を整理しておくと、予算の編成・提出権は都知事にあり、予算の修正・決定権は都議会にある。その意味で、今回小池都知事が出した復活予算廃止方針について、都自民党は即座に反対したが、これは小池都知事の挑発に乗った都自民党の勇み足であった。

今の段階で大騒ぎすれば小池都知事の思うつぼ。それに気がついた都自民党は「議会で議論する」と方針を変えた。今はおとなしくして、'17年2月からの定例都議会での予算審議に改めて持ち越そうと考えたわけだ。

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