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【徹底予測!】日本の主要300社の株価、来年2月にこうなる
「買い」の業種・銘柄は?

アベノミクスは期限切れ、株価は戻らない。そんな暗い話題が多かったこの1年。しかし、世界は変転、潮目は激変した。まさに「儲け時」のいま、各銘柄の行方を徹底予測する。

まだ、これからだ!!

「思い出してみてください、'12年末から始まったアベノミクス初期の相場の強さを。'12年11月19日から'13年1月21日にかけて、株価は実に17%も上昇しました。現在の日経平均株価の動きも、当時の相場と酷似しています。

単純計算で11月18日の日経平均株価1万7967円から17%上昇すれば、トランプ大統領が就任するタイミングの1月21日(日本時間)には日経平均株価は2万1000円を超えるはずです」

こう話すのは、マーケットバンク代表の岡山憲史氏だ。同氏が言うように、年末までの株価の値動きが'12年と同じように動くならば、年末の大納会で日経平均株価が2万円の大台を回復する可能性は高い。

トランプ氏の米大統領当選から始まった「トランプ相場」は、いま日本の株式市場に4年ぶりの活況をもたらしている。

アベノミクスが「3本の矢」、つまり「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「投資を喚起する成長戦略」を柱に、日銀による異次元の金融緩和によって「円安・株高」を演出したことは周知の事実。トランプ次期大統領は大幅減税、インフラ投資の拡大、金融の規制緩和を軸に、米国の景気を浮上させようとしている。

「トランプ氏の政策は、アベノミクスを彷彿させるものです。その結果、米大統領選でトランプ氏が勝利した日から約10日間のうちに、業種別では証券(+18・6%)、保険(+18・5%)、海運(+17%)、造船(+16・4%)、銀行(+13・9%)、機械(+10%)といったセクターが上昇しました。これはやはり'12年の状況とほぼ同じです。逆に、食品(+1・3%)、水産(+1・9%)、医薬品(+6・3%)といったディフェンシブ銘柄の上昇は鈍かった。

全体的に上げ相場といっても、当然なんでも上がるわけではない。業種や銘柄の選別が重要なのです」(岡山氏)

そこでアベノミクス初期の個別銘柄の上昇率にトランプノミクスの恩恵などの事情を加味して、今年末と来年2月の予想株価を掲載した(銘柄は日本経済新聞社が「市場の実勢を的確に表すことを目的」として算出している「日経株価指数300」に採用しているものに準じた)。最終ページの表を見れば、業種や個別銘柄ごとに上昇率に差が出ていることが明らかだ。

それでは実際にどの業種・銘柄が「買い」なのだろうか。以下、個別に詳しく見ていこう。

 

最も注目を集めているのが、トランプ氏が10年間で1兆ドル(約110兆円!)の巨額資金を投じると明言している米国のインフラ投資関連だ。

セゾン投信社長の中野晴啓氏は「新幹線」に期待する。

「大規模公共投資は、公共投資があまり行われていない米国では大きなインパクトをもたらします。賃金上昇、雇用創出で中間層から低所得者層が潤い、消費が活発になる。

トランプ政権は、オバマ大統領時代に頓挫した鉄道インフラの整備に入るでしょう。東海岸と西海岸をつなぐ大陸新幹線構想が浮上すれば、鉄道運行システムを輸出できるJR東日本やJR東海、車両メーカーの日立製作所の株価は盛り上がる。線路が新しく敷設され、トンネルや陸橋が建設される。

新幹線用のロングレールを作れるのは、技術力の高い新日鐵住金。トンネル工事などでは鹿島建設など、ゼネコンも食い込んでいく」

インフラ整備に欠かせない基本素材である塩ビ(塩化ビニル樹脂)を生産する化学メーカー、信越化学工業も市場から大きな期待を集める。

「同社は塩ビの世界トップ企業で、米国子会社に世界最大の生産力を有するシンテックがあります。シンテックは一貫生産を行う工場を持ち、積極的な販売活動で世界中に高品質な製品を提供しています」(SBI証券投資調査部シニアマーケットアナリスト・藤本誠之氏)

現在8000円程度の同社の株式は来年2月には1万円に近づくと予想される。フィスコ情報配信部長の村瀬智一氏は、「機械セクターは強含み」だと断言する。

「米国のインフラ投資で恩恵を受けるのが、工作機械大手のオークマやエアコン世界首位のダイキン工業です。ダイキンはインフラ整備の初期段階で需要が増えるでしょう。

トランプ氏のエネルギー政策の影響で株価が上がりそうなのは、環境プラントに強みのあるクボタや荏原製作所といった機械メーカーです」

また、村瀬氏は非鉄・金属の三菱マテリアルにも大きな期待を寄せる。

「同社は'12年に米カリフォルニア州で生コンのシェアトップだったロバートソン・レディ・ミックス社を完全子会社化し、米西海岸で生コン・セメント事業を展開しています。そのため、インフラ整備などで恩恵を享受する可能性が大きい」

現在3500円前後の同社の株価が来年2月には3割増となる可能性もある。

グロースアドバイザーズ主席アドバイザーで株式評論家の山本伸一氏は建設機械が一押しだ。

「トランプ氏は、インフラ整備でGDPを4%押し上げると公言しています。そこで、米国に建機を輸出している小松製作所や日立建機が注目されています。大統領選での勝利宣言で米国経済を立て直すと発言しましたが、その直後から小松製作所などは株価が上昇。この動きは就任後、さらに強くなるでしょう」

 

トランプ氏は「米国第一」を謳い、「世界の警察」の地位から撤退することも匂わせている。その結果、日本が自主防衛を強化せざるを得なくなると見て、防衛関連銘柄の株価も動意づいている。

「トランプ氏が選挙期間中に公言してきた米軍による日本の防衛、基地負担のあり方、核開発の問題の見直しから、日本の防衛費も増大していきそうです。その結果、防衛関連企業は注目されています。たとえば、防衛省への機器、機材の納入が多い三菱電機の株価は一時1600円を超えて年初来高値を更新していますが、これからさらに上乗せして先々2200円を目指す」(ちばぎんアセットマネジメント調査部)

そのほかにも、NEC(日本電気)、三菱重工業、IHI、三井造船、川崎重工業といった銘柄も、防衛関連として注目される可能性が高い。

ニューヨーク証券取引所。11月22日、ダウ平均株価が1万9000ドルを超えた〔PHOTO〕gettyimages
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