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トランプ現象の思わぬ余波? 「新幹線ビジネス」が今一番アツい理由
インド、マレーシア、そしてアメリカへ

今、「新幹線」がキテる

日本の「新幹線ビジネス」関係者は今、来年1月20日に誕生するトランプ米政権に熱い眼差しを向けている。

ドナルド・トランプ次期大統領は大統領選期間中、大統領に就任すれば道路、鉄道、港湾施設など国内のインフラ整備に1兆ドル(約110兆円)投じて雇用を生み出すと、繰り返し言明してきた。

 

そのインフラ整備の中に新幹線建設構想が含まれているのだ。日本のメディアは全く報道しなかったが、奇しくも大統領選本選の11月8日、米紙ニューヨーク・タイムズは、メリーランド州運輸局がニューヨーク~ワシントン間約370㎞のマグレブ(リニア新幹線)建設のための調査費2億8000万ドル(約30億円)を計上したと報じた。

総事業費約200億ドル(約2兆4000億円)のテキサス州ダラス~ヒューストン間約400㎞の高速鉄道(テキサス新幹線)建設は既にFS(事業調査)を終えて、来年夏には着工する。

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JR東海、日立製作所、三井物産などがコンソーシアムを組み、事業主体はJR東海の葛西敬之名誉会長の肝いりで設立された米日高速鉄道社(USJHSR)である。同社の社長は、次期駐日大使候補として名前が上がっているリチャード・ローレス元国防副次官である。

トランプ政権誕生のタイミングに合わせたわけではないが、実はサンフランシスコ~ロサンゼルス郊外のアナハイム間約837㎞の高速鉄道計画も復活しているのだ。総事業費が676億ドル(約8兆1100億円)という巨額であること、そして距離が長すぎるということで一度は頓挫した経緯がある。

2015年4月、オバマ大統領との首脳会談を終えた安倍晋三首相は首都ワシントンからサンフランシスコに立ち寄り、ブラウン・カリフォルニア州知事と会談、自ら新幹線セールスを行っている。こちらはJR東日本、川崎重工などがコンソーシアムを組んでいる。

テキサス、カリフォルニア両州の高速鉄道計画に日本の新幹線の主力車両を改造した「N700-1Bullet」を売り込む。新幹線工場を現地に建設して雇用促進を図ることでトランプ次期大統領の期待に応えるのだ。

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