サッカー
ザック、アギーレ、ハリルホジッチが指摘する日本代表の「欠点」
マリーシアからインテリジェンスへ

マリーシアという言葉がある。サッカー用語として日本にも浸透しているこの言葉は、ポルトガル語で「ずる賢さ」を意味する。当然ながら反則やルール違反を奨励するものではない。定義すれば「勝利するための、試合を優位に運ぶための駆け引き」だと言えるだろうか。

ブラジル代表で主将を務め、日産自動車サッカー部でプレーしたオスカーや、“神様”ジーコたちによって日本サッカー界に定着してきたフレーズとはいえ、外国から来た日本代表監督は日本人に不足している要素だと指摘を続けている。言葉が浸透しているのに、何故日本に足りないままなのか――。

 

ザックが最後までクリアできなかった課題

2013年6月、ブラジルで開催されたコンフェデレーションズカップのイタリア戦。日本は2点をリードしながらも、結局は3-4で敗れてしまった。アルベルト・ザッケローニ監督はこのように述べていた。

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「強豪国のレベルに近づいていくには、我々もイタリアのように苦しくとも勝ちを拾う術を身につけなければならない。70分間、支配されようがここぞといったときに、イタリアは国際経験とマリッツィアを発揮して、結果を引き寄せてきた。日本はこのクオリティーを有してはいない。マリッツィアこそ、日本に足りない点ではないだろうか」

マリッツィアはイタリア語でマリーシアと同義。サッカーの試合では、いくらペースを握ったとしても一方が100%というのはあり得ない。相手の時間帯でもいかに我慢し、少ないチャンスを活かせるか。イタリアは動きが良くないなかでも、勝利を手にした。巧妙な試合運び、90分間におけるゲームマネジメントという点で、強豪国とは何ぞやとレッスンを受けた試合でもあった。

「あと1年で、ブラジル、イタリア、スペインなどビッグなチームに肩を並べるのは不可能だ。しかしその差を、少しでも縮めていくことはできる。プレー内容については我々も負けてはいないのだから、そこに経験を上乗せしたい。細かい部分で成長していきたい」

しかし1年後のブラジルW杯でザックジャパンは1分け2敗でグループリーグ最下位に終わった。最後までゲームマネジメントの課題を克服することができなかった。