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不動産
20年後の「勝ち組マンション」をどう探せばよいか
資産価値が下がらない物件とは?

「不動産価格の変動」からわかること

アメリカ大統領選挙で〝番狂わせ〟が起こった要因のひとつに、地域と収入の「格差」があげられている。

ウォール街に象徴される金融とサービス産業の発展で潤う東部。シリコンバレーや航空などの成長産業が集まるカリフォルニアなどのウエストコースト。

これらに対して、農業や石油、自動車産業などが中心であった中西部は、経済の基盤が弱体化している。そこに生ずる「格差」に苛立った白人票がトランプに流れた、という図式である。

日本でも、「格差社会」といわれて久しい。少子高齢化によって15歳から65歳までの生産年齢人口が減少しているにもかかわらず、収入の安定しない非正規雇用者が増えている。これは危険な兆候である。収入の格差はますます拡大していきそうだ。

各個人の収入というのは一見わかりにくいが、不動産の価格というものは可視化されている。ネットが普及することで、誰でも無料で住宅の資産価値をかなりの精度で調べることができるようになった。

では、未来はどうか? たとえば、そのマンションの20年後はどうなっているのか、予測するサイトはあるのか?

 

実のところ、あるにはある。ただ、無料ではないし、どの程度「信頼できるか」という評価がまだ確定していない。そもそも、未来はやってこなければわからないものだ。

しかし、我々は過去から学ぶことはできる。

マンションを含めた不動産価格というものは、1990年前後における「平成バブル」の生成から崩壊を経て、今に至るまで、幾度かの変動を経験してきた。

「ミニバブル」を超えていた2016年

このグラフは、東京都中央区銀座・鳩居堂前の路線価の推移をあらわしている(出所:石沢卓志〔みずほ証券上級研究員〕「東京の地価上昇はバブルの危険水域へ」より http://bizgate.nikkei.co.jp/article/89412214.html)。

この「銀座鳩居堂前」は、31年連続で路線価が全国で最高値となっていて、2016年の1㎡あたりの価格は3200万円。2008年を頂点とする「ミニバブル」のころの水準を超えてしまっていて、まさに今年、不動産業界は「局地バブル」ともいうべき状況だったのである。

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ちなみに「銀座鳩居堂前」は、路線価や公示地価が発表されるたびに注目を浴びるポイントである。言ってみれば、その時々における不動産価格の変動をもっとも敏感に表している(つまり、2016年の不動産価格は「高い」ということになる)。

これに対し、23区格差の「勝ち組」と目されている東京都港区の公示地価もまた、ここ40年間、「銀座鳩居堂前」と似たような動きをしている。

「平成バブル」の際、1坪あたり3800万円だった公示価格平均値は、2016年になって1000万円程度まで下げているものの、やはり「ミニバブル」のころの水準に迫っているのだ。